LINEメッセージ「削除したはずなのに、削除されてない!?」しかも消せなくなっちゃった…焦る小学生の話
多くの人が当たり前に使っているLINE。大人に限らず、今では小学生もLINEを使用しています。ところが基本的な使い方を知らなかったり、「知っているつもり」で失敗してしまうことも少なくありません。
■「間違って送信」→削除したつもりが…
▽Wさん/37歳
小学校6年生の娘。習い事をしており、親子で登録している習い事のLINEグループがあります。実は娘がそのLINEグループに、本来であれば私(母親)に送るメッセージを送信してしまいました。
私も習い事のグループLINEにいるので、娘の間違いにすぐ気づき、「間違ってるよ!」とあわてて教えると、娘は「あ、今消したから大丈夫」と答えたので安心していました。ところが、私のスマホを見てみると、娘の書いたメッセージはまだ残っています。娘に言うと「あれ、おかしいな。自分のLINEでは消えているのに」と戸惑った様子です。
メッセージの削除をしたので、娘のLINEからはメッセージが消えていますが、グループLINE上のメッセージは消えてない。しかも、メッセージ自体が消えているので消すこともできずもうどうにもなりません。
結局、娘に「送信先を間違えました。すみません」と改めてメッセージをいれさせました。内容はたいしたことがなかったのでよかったけれど、これが家族の画像や写真だったりプライベートな内容だったりしたら…と思うとゾッとしました。
■「削除」と「送信取消」…使い方を間違えないで
LINEを使いこなしている方から見たら「あ~、よくあるやつね」と思ったことでしょう。実はLINEではメッセージを消すのに2つの方法があります。
▽削除
▽送信取消
「削除」は自分のトークルーム上にあるメッセージしか消えません。送信先(相手)へのメッセージは残ったままです。きちんとメッセージを消すには「送信取消」をしなくてはなりません。
「削除」でメッセージを消したと思い、送信先は消えていないと分かりあわてても、今度はそもそも元のメッセージを消してしまっているので、送信取り消し自体ができないのです。
Wさんの場合には娘さんが送ったメッセージに問題がなかったからよかったものの、LINEでは相手によってはかなりプライベートなことを書くこともありますから、この失敗が大きな痛手となることもあります。
実際に私が聞いた中では、以下のようなことも。
▽部活の保護者LINEに、間違って他のママとやり取りしていた顧問に対する文句を送ってしまい焦った。
▽夫の会社名を身内にLINEで送るつもりが、自分の仕事グループLINEに送ってしまった。あわてていたので削除を押してしまい、その後に「しまった、送信取消しないとダメだったんだ」と思ったが後の祭り…。
さらに、お子さんが他の友だちとディズニーランドに行った写真を間違って別の友だちに送ってしまったというケースもあります。送った相手もディズニーランドに行きたがっていたけれど、誘っていなかった事実があり、その後に気まずい思いをしたとのこと。LINEでのメッセージによる失敗は実はとても多いようです。
■うっかりミスが多いLINE
皆さんも、Wさんの娘さんのように、LINEのやり取りで「あ、間違えた!」なんてことを一度くらいは経験しているのではないでしょうか。
ちなみにPC版LINEやiPad版LINEも利用していれば、 メッセージが残っている端末から、「送信取消」を行うことは可能です。
Wさんのご家庭は、他の端末からはログインしていなかったことと、ミスのことで頭がいっぱいになってしまいそこまで頭が回らなかったそうです。
LINEには複数のグループがあるので、同時にやり取りをしているとうっかり別の人に別のメッセージを送るのはありがちです。一度失敗をすると、それなりに慎重になるもの。似たような状況で「気をつけないと、間違えたらどうしよう」と注意するようにもなります。
小学生の子どもの場合、スマホを使い始めLINEを始めたとたんに楽しくて、ついつい熱中しがちです。大きな失敗をする前に、まずは家族間でLINEのやり取りをしながら「そういう言い方だと、文字だけを見るとキツイ印象になるよ」「メッセージを送る前に一度パッと見直すようにしたらいいよ」と具体的なアドバイスがおすすめです。
子どもはLINEの使い方を練習中なのだと親も認識し、間違ったり失敗しても怒らずに「間違った使い方をすると、最悪は友だちをなくしたり、信用を失ったりするから、これが家族でよかったね」と伝えてあげたいものです。家族LINEなら、失敗しても大丈夫。小さな失敗を積み重ねて、大きな失敗を防ぐのがポイントになるでしょう。
クラスや習い事、友だちとの連絡で活用しているLINE。「LINEやSNSは怖いから使わせない」ではすまなくなってきています。使う以上は、正しい使い方を教えてあげたいですね。
公式サイトには使い方の解説があります。メッセージだけでなく、LIVE VOOM(旧タイムライン:主に動画コンテンツを投稿・閲覧できる機能のこと)の使い方のほか、安全に使うための設定や操作方法など、実は知っているようで知らないことも結構あります。
もしお子さんがLINEを使い始めているようであれば、この機会に話題に出してみてください。
◆くま ゆうこ ネットいじめ、ハラスメント専門家。株式会社マモル代表取締役社長。自身の強みであるWebマーケティングのノウハウを活かし、 いじめや組織のハラスメントを未然に防ぐシステム「マモレポ」を開発する傍ら、学校コンサルティング、いじめ・ハラスメントのセミナー登壇、執筆を行う。