ついつい手が伸びるレジ横の和菓子 コンビニの豆大福を各社徹底比較した
春の季節にホッと一息つきたいときについいただきたくなる和菓子。本格的な和菓子専門店では1個だけ買うっていうのもなんだか気が引ける感じがあります。一方、コンビニ各チェーンでは様々な和菓子を用意しており、1個単位でも気軽に買うことができ、そして和菓子専門店よりも安い価格で購入することができます。
そんなコンビニの和菓子の中でも、各社ともにリリースしているのが「豆大福」で、レジ横にさりげなく置かれていることもあり、静かな主力商品であることが伝わってきます。というわけで今回はセブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップの「豆大福」をそれぞれ試食し比較しながらご紹介していきたいと思います!
■【セブン-イレブン】見た目よりあっさり美味しい
最初にセブン-イレブンの「7プレミアム 豆大福」から見ていきましょう。税別ですが、100円を切った98円という価格が嬉しいところです。
北海道産の小豆のつぶあんは赤黒く、いかにも濃厚な甘みを楽しめそうなルックスです。また、餅生地の随所には、赤えんどう豆がゴロゴロと入っています。
食べてみるとつぶあんの甘さ、赤えんどう豆の食感、餅生地のもちもちした甘さのバランスが良く、見た目よりもあっさりした味。豆の風合いを存分に味わえる豆大福でした。製造はパンはもちろん甘味にも定評がある「山崎製パン株式会社」。優等生的コンビニ、セブン-イレブンらしい安定感のある味でした。
■【ファミリーマート】セブンと同じ山崎製パン製造だが…
続いて、ファミリーマート「豆大福(つぶあん)」をいただきます。なんと、セブン-イレブンの「7プレミアム 豆大福」と同じく「山崎製パン株式会社」が製造しているもので、包材なども似た印象でした。「7プレミアム 豆大福」同様、赤えんどう豆がゴロゴロ入っており、この点もかなり似ています。
しかし、実際に口にしてみると、「7プレミアム 豆大福」よりも赤えんどう豆の塩味が際立ち、餡の甘さはより控えめになった印象。このように同じ「山崎製パン株式会社」のOEMでも微妙な差別化をはかっている点、興味深く思いました。
■【ローソン】税別100円オーバーにして誇り高き味
続いて、ローソンの「塩豆大福」をいただきます。税別にして100円オーバーとやや強気ですが、パッケージに良質紙を採用するなど、最も豪華な印象も与えてます。
セブン-イレブンの「7プレミアム 豆大福」、ファミリーマートの「豆大福(つぶあん)」よりも、さらに赤えんどう豆のゴツゴツ感が強調されている印象の一方、餅生地は柔らかく、より「豆感」を楽しむことができます。
また、餡はつぶあんで、噛み締めるたびに上品な甘さが口の中に広がります。製造会社は小豆最中などが有名な「アダチ製菓株式会社」。コンビニ各社の「豆大福」の中でも、どことなく誇り高き一品のように思いました。この味なら100円オーバーでも納得です。
■【ミニストップ】税別125円ながら最もハイレベルな味わい
続いて、ミニストップの「塩豆大福」をいただきます。こちらは、ローソンの「塩豆大福」同様、「アダチ製菓株式会社」によるものですが、税別にしてさらに高額の125円。しかし、ローソンの「塩豆大福」では値段以上の味を楽しむことができたため、自ずと期待が膨らみます。
こちらもローソンの「塩豆大福」同様、餅生地が厚く、程よいコシを感じさせながらも、歯切れは良く、実に繊細な設計で作られていることが伝わってきます。ローソンの「塩豆大福」同様、赤えんどう豆がゴツゴツと入っており、この食感の差が実に楽しいです。
また、つぶあんはローソンの「塩豆大福」よりもさらに奥ゆかしい印象を受けましたが、もしかすると、これは生地と餡の味のバランスによって、そう感じさせるのかもしれません。ミニストップを含むイオン系列の商品は「価格の安さと物量感を最優先する」という先入観を抱いていましたが、この「塩豆大福」はその逆をいく印象で、「高額でも良いものを」といった商品のように思いました。かなりうまい「塩豆大福」でした。
■【まとめ】コンビニ豆大福は山崎製パンとアダチ製菓の二分化
セブン-イレブンとファミリーマートが「山崎製パン株式会社」による「豆大福」。ローソンとミニストップが「アダチ製菓株式会社」による「豆大福」。コンビニ界を二分するかのようなOEM元の違いがわかりましたが、いずれも値段などのバランスを考えても美味しい「豆大福」ばかりでした。
が、強いてどれかを選べと言われれば、筆者的にはやはりイオンの「塩豆大福」を推したいです。確かに高額ですが、値段には換算できない繊細なうまさとボリュームをいただける一品でした。是非本記事を参考にあなた好みの「豆大福」を見つけてくださいね!
(まいどなニュース特約・松田 義人)