コロナ禍で「婚活」は大きな影響を受けました。パーティーなどのイベントが自粛で減ったほか、気になる相手が見つかっても、外出や外食などのデートに誘ったり、でかけたりするのが難しくなってしまったからです。

出会いの減少を懸念して婚活の方法を見直したSさん（九州在住・30代女性）は、「オンライン婚活」に切り替えた結果、その後半年で結婚することができました。実体験をもとにオンライン婚活の成功の秘訣をご紹介します。

■コロナ渦では恋愛は諦めるしかない？

「20代の頃は全力で仕事をこなしていたので、結婚には一切興味がありませんでした」と語るSさん。周囲が徐々に結婚しはじめた焦りから、30代に突入したタイミングで婚活をスタートさせました。

「婚活っていっても何をすればいいのか？」と悩んだSさんは、友人から勧められ、とりあえず婚活パーティーに参加するところから始めました。さまざまなタイプの人と出会えたSさんは期待に胸を膨らませていましたが、コロナが流行しはじめたことでイベントは次々に消滅…。「いい感じになった方とも、コロナ渦で会えないことで疎遠になったのは、かなり落ち込んだ」といいます。

進まぬ婚活に悩んでいるとき、何気なくネットを見ていると「オンライン婚活」と書かれた記事に目が留まりました。「婚活もオンラインではじめる時代なのか…」と思ったSさんはさっそく始めてみることにしました。

■オンライン婚活が人気の理由は

Sさんによると、オンライン婚活の良さと人気の理由について「気軽に異性と接点を持てるという点」が挙げられるそうです。対面式だと、場所によっては移動に時間を要するため、会うこと自体をおっくうに感じてしまうことがありますが、オンラインの場合はすぐにでも会話を楽しむことができます。

また、「対面式だと緊張して異性と話せない」という人も、オンライン婚活ならばリラックスして臨めるとSさんは言っていました。

ちなみに、婚活アプリのサービスを提供する会社の調査では、対面よりもオンラインでお見合いしたほうが、交際成立率が高いとの結果も出ているそうです。

■オンライン婚活の3つの区分

Sさんによると、オンライン婚活は、大きく分けて「アプリ」「パーティー」「お見合い」の3つに区分されるそうです。

もっともリーズナブルかつ手軽にスタートできるのは「婚活アプリ」で、中には女性は無料で利用できるサービスもあるそうです。希望条件を絞り隙間時間でお相手探しができるため、手軽に自分好みの異性を探すことも可能とのこと。できるだけコストを抑えて婚活を進めたい方、自分のペースでお相手探しがしたい方には婚活アプリが適しているようです。

そして「効率よく素敵な方と出会いたい」という方には、オンラインパーティーがおすすめ」（Sさん）とのこと。オンラインパーティーは1対1の企画、複数人参加の企画など、多種多様なイベントが開催されているので、そのときの気分によって参加するイベントが決められます。また、「年収」「職業」「ルックス」などの条件を設けているパーティーも開催されており、効率よく理想に近い異性と出会いを探すことも可能です。

「自分にどのような異性が合っているのかわからない」「恋愛経験が浅い」という方には、オンラインお見合いが適しているようです。専任のカウンセラーが入会時のカウンセリング情報をもとに、自分にふさわしい相手を探して、お見合いをセッティングしてくれます。しかも、お見合いから成婚まで熱心にサポートしてくれるため、悩んだときも心細くなることはないということ。

ただし、オンラインお見合いを利用するためには、結婚相談所への登録が必要です。結婚相談所は、手厚いサポートが受けられる反面、婚活アプリやオンラインパーティーよりも費用を用意する必要があるので、入会時には料金形態についてもしっかり確認しましょう。

■自分で積極的に動くことが大切

Sさんは「自分で積極的に動いたことがオンライン婚活で成功するための秘訣」といいます。

オンライン婚活は、利用するサービスによっては何千人、何万人の方が登録しているため、理想に近い異性と出会うチャンスには恵まれています。

しかし、「アプリ」「パーティー」「お見合い」いずれの方法も自分で積極的に行動しないことには、チャンスを掴めません。異性からのアプローチを待つのではなく、自分からお見合いを申し込んだり、オンラインデートを提案してみましょう。

オンライン婚活に参加している方は、男女ともに「結婚」という同じゴールに向かって活動しているため、一般的なマッチングアプリよりも比較的スムーズに進展する傾向にあるといわれています。

また、オンラインで出会いを探す際には身なりや画面の設定にも注意が必要です。Sさんは、オンライン婚活を行う際には、明るい印象を与えるためにも服装・部屋の明るさに気を遣ったそうです。

自宅でお相手と会話するにしても服装には気を配り、身なりを整えることは最低限のマナーといえます。そして、カメラに映った様子が暗いと悪印象を与えかねないため、カメラの位置、部屋の明るさにも気をつけるようにしましょう。

（まいどなニュース特約・長岡 杏果）