目が開けられなかったガリガリの子猫を保護 肩に乗るのが大好きで人懐っこい性格に「入院中は早く会いたいと、リハビリをがんばれた」
■ガリガリに痩せほそった子猫
あんちゃん(3歳・メス)は、1匹で道路を歩いていた。ガリガリに痩せて、目は目脂がくっついて開けられないような状態だった。猫の保護活動をしている人が、たまたま仕事中に見つけて保護したという。動物病院では生後2ヶ月くらいだと言われた。
長崎県に住む萩田さんは、夫婦で洋菓子店を経営している。ただ、物産展などの出店のため夫は留守がちで、萩田さんが寂しくないように「猫を飼おう」と提案してくれた。
■人懐っこくて即決
その頃、萩田さんの友人が、猫のお見合いに行った時の写真をFacebookに掲載した。そこに映っていた子猫があんちゃんだった。萩田さんがあんちゃんに会いに行くと、あんちゃんはたくさんの猫の中でも特に人懐っこく、すぐに肩に乗ってきた。萩田さんは、その場であんちゃんを迎えることにしたという。
あんちゃんはおっとりしていて、とても優しい子だった。お客さんが来ると必ず挨拶して、猫が好きな人だと分かるのか、肩に乗ることもある。
大変だったのは、早朝に起こされることだった。萩田さんは、「おかげで早起きが習慣になった」と言う。
■かけがえのない相棒
あんちゃんを迎えて萩田さんは幸せだったが、萩田さんは病気になって入院した。その間、夫がビデオ通話であんちゃんの様子を見せてくれた。
「早く帰りたいと思うと、治療やリハビリを頑張れました」
新型コロナウイルス感染症が流行り出したこともあって、退院後も3ヶ月ほど外出を制限された。
「そんな時、あんちゃんがいつもそばにいてくれたんです。私はふさぎ込むことなく元気に過ごすことができました」
萩田さんにとってあんちゃんはかけがえのない存在、相棒なんだという。
「落ち込んだ時でも体の調子が悪い時でも、あんちゃんがいると頑張ろうと思えるんです」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)