けがで一人暮らしを断念…「1人でクッキー作って生計立てる」24歳女性にSNSが注目
SNSとウェブショップを駆使し、クッキー作りで生計を立てるようになった女性が大きな注目を集めている。
「1人でクッキー作って生計立ててる24歳です!!!もっとたくさんの方に知ってほしいので拡散してくれたら嬉しいです!!よろしくお願いします!!」
と発信するのはすみれさん(@smr_patissier)。
近年、インターネットを介したコミュニケーションツールの進歩により、組織に属することなく自分のやりたいことで生計を立てる人が増えている。すみれさんもその一人だが、やはり実力本位の世界で評価されるだけあってクッキーに凝らされた技巧はさすがのもの。
そのオリジナリティーあふれるデザイン性や味わいに、SNSユーザー達からは
「すみれさんのクッキー缶 昨年のクリスマスまでカウントしながら娘と食べました 1つ1つとっても美味しかったです!パッケージの缶もかわいいくて好きです。」
「今、すみれさんのクッキーが食べられなくて、禁断症状が出ています🥲こんなに美味しいクッキーを食べたのは初めてです どんどん活躍してほしいです」
「好きなことだからなのかもしれないけど、一人でここまで大量に作れるのふげぇな…」
など数々の絶賛の声が寄せられている。すみれさんにお話をうかがってみた。
ーー初めてご自身でクッキー作りをされたのはいつ頃でしょうか?
すみれ:初めてクッキーを作った時期は覚えていないのですが、小さい頃からお菓子を作るのが好きでクッキーも時々作っていました。
ーーそれをお仕事にされようと思われた経緯をお聞かせください。
すみれ:クッキー作りにハマったのは約2年前です。3年ほど前まで大阪で一人暮らしをしていたのですが、膝の怪我で手術をしてしばらくの間1人で生活することが難しくなってしまい、三重の実家に帰ってきました。もちろん仕事もできない状況だったので、座ってできる事務の求人や在宅ワークを探したりしていたのですがなかなか見つからず…。ある程度長時間立てるようになった頃に、お菓子作りを再開してみたところ、再びハマってしまって(笑)。「これだったら自分のペースで仕事にできるかもしれない!」と思い、始めました。ですが、やっぱり不安だったので、母や周りの友達や知り合いのお菓子屋さんにもアドバイスをもらって、背中を押してもらいました。
ーークッキー作りで生計が成り立つようになった経緯をお聞かせください。
すみれ:オンラインショップでの販売だったので、どうすれば多くの方の目に留まるかを考え、とにかくSNSでの発信に力を入れていました。個人店やホテルで少しだけパティシエとして働いたことがあったのですがどちらもすぐにやめてしまい、ほとんど経験がないままのスタートでした。全てが初めての事だったのでとにかく不安でしたが、色んな方に支えていただいて何とか今も続けられています。
ーーすみれさんのクッキーのこだわりのポイント、特徴をお聞かせください
すみれ:クッキーはザクザクした食感のものが多いのが特徴です。生地は必ずしっかりと焼き込むようにしています。デザインは、自分の世界観を1缶に詰め込むことを大切にしていて、他のお店にはないデザインのクッキー缶作りを心掛けています。隙間なくぴったり収まるようにしているのですが、いろいろな形のクッキーを詰めるとなるとそれが結構難しくて詰め作業で苦戦します…。
ーーこれまでのSNS上での反響へのご感想をお聞かせください
すみれ:いつもコメントやDMを送ってくださっているみなさま、本当にありがとうございます。オンラインショップを始めた頃は、本当に買ってもらえるのか、このやり方で合ってるのかなど不安ばかりでした。ですが、今では嬉しいお言葉をたくさんかけていただいて、自分のお菓子でたくさんの方に喜んでいただけるのが本当に嬉しいです。これからもっと自分が作るお菓子が広がれば嬉しいですし、少しでも誰かの勇気に繋がればいいなと思っています。今はオンラインショップなのでクッキー缶のみの販売なのですが、いつか店舗を持ってケーキを出すのも夢なので叶えられるようにもっともっと成長していけたらなと思っています。今後とも温かく見守っていただけたら幸いです。
◇ ◇
コロナ禍による環境の変化により、仕事のスタイルの多様化はこれまでよりさらに加速している。もしこれから独立、起業を検討している方にはすみれさんのストーリーは大きなヒントになるのではないだろうか。
なお、すみれさんはcookie shop「VIOLETTA」というウェブショップでクッキーを販売している。バレンタインデー、母の日などイベントにあわせたセットやオーダーによるロゴクッキー制作など、さまざまな展開をしているのでご興味のある方はぜひチェックしていただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)