連休ど真ん中、NEXCOも「この日は混みます」 渋滞必至のGWの高速 往復760キロの奥飛騨日帰りドライブを敢行した 

 今年は3年ぶりに行動制限のないゴールデンウイークでした。事前の渋滞予測では、各地の高速道路にはコロナ禍前のような渋滞が戻ってくると言われていました。

■渋滞の予感しかない、そんな日に

 NEXCO中・東日本がゴールデンウイーク前に出していた予測では、下りは5月3日、上りは5月5日が渋滞のピーク。今年は10連休とも言われていましたが、暦通りだと6日の金曜日は平日なので、この日が休みでない人が多いということでしょうか。あるいは余裕を持って早めに帰って、残りの土日をゆっくり自宅で過ごしたいという人が多いとの予測でしょうか。

 筆者は土日祝日あまり関係の無い仕事で、それこそ休日でも仕事があれば働きますし、反対に平日でも仕事がなければ遊びに出かけます。忙しければ徹夜もするけど暇だったら昼寝もする、という自由業ですので、例年ゴールデンウイークはお出かけしないで自宅で仕事をしてることが多いです。

 今年は友達のMさんが「奥飛騨温泉郷でキャンプしてる友達に会いに行こう、日帰りで」と誘ってくれました。キャンプしてるのは3人で、共通の友達です。ご無沙汰してるので会いたいのは筆者も同じです。しかし、連休の真ん中、それもNEXCOが「この日は混みます」と言い切っている5月5日。一体どうなるのでしょうか。

■軽の2シーターでGo!

 Mさんのクルマは黄色いホンダS660です。非常に割り切った2シーター軽スポーツで、荷物を積む場所は基本的にありません。普通の車だとトランクになっている部分には、この車はミッドシップなのでエンジンが載っているのです。ではその分フロントのボンネット下にトランクがあるのかというと、そこには取り外した屋根を畳んで入れておくボックスが入っていて、他のものは積めません。実に潔いですね。今日は膝の上にカメラバッグを抱いて、バケットタイプのタイトなシートで過ごすことになります。

 朝7時30分、西宮インターチェンジ手前の電光掲示板には渋滞情報はありませんでした。あれ、とちょっと拍子抜けしながらも、いやいやこれはきっとまやかしだ、もしかしたらあちこち渋滞しすぎていて書けないのかもしれない、なんて疑いつつ名神高速に乗ります。

 そこそこの交通量はあるものの、渋滞に遭うことなく大津を過ぎました。かつては渋滞の“名所”だった天王山トンネルも、降り口で渋滞する京都南インターも、一応ずっと80km/hキープで流れてます。

 9時15分、伊吹山を過ぎます。順調そのもの。小牧の先で渋滞しているようですが、その手前で東海北陸道に流れるのでとりあえず大丈夫そうです。予想通り渋滞はなく(ドライバーのMさんは「高速で80km/hは渋滞みたいなもんやー」なんて贅沢な愚痴をこぼしてましたが)、11時30分には高山西で国道158号に降りて、12時50分には奥飛騨のキャンプ場に着いてしまいました。

 予想外に早く着いてしまったので、まだ誰も来てません。来る途中に見かけた鰻屋さんでお昼ご飯を食べて、天気も良いし北アルプス大橋にでも、と観光して夕方まで時間調整。16時過ぎに再びキャンプ場に戻って無事に友達と会って、1時間半ほどお話をして、ではまた今度とお別れをして、18時20分出発で来た道を帰ります。

 帰りこそは絶対にどこかで渋滞にはまると覚悟をしていましたが、相変わらず順調に流れています。養老辺りの電光表示板には「大津から京都の間で渋滞10キロ」と出てましたが、実際に通る頃には解消していました。

 23時30分、無事に帰着。走行距離760キロほどの日帰りドライブ、結局一度も渋滞に遭いませんでした。

■やはり時間帯が大事。そのためにも情報収集を

 後日聞いた話ですが、5月3日と4日に出かけた人によると、名神高速は結構混んでいたとのことです。今回、筆者は単にラッキーだったようです。

 現在、NEXCO各社などのサイトで公開されている渋滞予測は、かなり高い精度です。たまにこういうラッキーもありますし、また逆に事故渋滞など予測できない渋滞もありますが、やはり連休など渋滞が予想されるときには、これらを利用してピークの時間を避けるなどの対策を取るのが良いと思います。

 また、スマートフォンのアプリ、たとえばGoogleマップやYahoo!ナビなどは、実際にそれを利用して走行しているクルマからのリアルタイムのフィードバックも考慮してルートを指示してくれるので、渋滞回避に役立ちます。ただしこれ、交通量がほとんど無い場所では、たとえば一台だけのクルマの動向に判断を左右されることがあるようです。以前筆者が湾岸エリアのまったく交通量のない場所に停車して地図を見ていたとき、いきなりその前後の道路のナビの表示が真っ赤な渋滞になったことがありました。

 あと、高速道路の「渋滞」は「長さ」よりも「予測所要時間」に注目することも大切です。渋滞と言ってもそこそこ流れているものからべたっと動かないものまで酷さの程度は様々です。実は一般的な高速道路の渋滞は、だいたい20km/hから25km/h位で流れていることが多いようです。普段の一般道の移動速度は20km/h程度と言われているので、たとえ渋滞していても高速道路は一般道よりも早く着く場合が多そうです。まして高速道路が渋滞しているときには一般道も混雑してるでしょうから、「渋滞を避けて一般道に逃げる作戦」はたいてい失敗します。

  大型連休になると、ほぼ必ずテレビで大渋滞が報じられます。でも、それでも出かけなければならないこともあるでしょう。そんな時にはやはり、事前の情報収集とタイムシフトが大切なようです。

(まいどなニュース特約・小嶋 あきら)

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