「絶対に幸せにする」岡山の公園で保護されたキジ白 猫だけど犬っぽい…どんなときでも飼い主のそばに
■子猫5匹、公園で身を寄せ合う
とろろくん(4歳・オス)は、岡山県の大きな公園にいた。兄弟はとろろちゃんを入れて5匹だった野良猫が産んだのか、捨てられたのかは分からない。保護した人が、犬や猫のシェルターに相談したが、当時はいっぱいで受け入れできず、巡り巡って別の保護施設に預けられた。
■思い出のキジ白猫
岡山県に住むTさんは、生まれてからずっと実家に猫がいた。いつか一人暮らしをしたら猫を飼うというのが夢だった。職場の同僚で、猫の保護施設でボランティアをしている人がいたので、「猫を飼いたい」と日頃から話していたという。猫の飼える物件を契約した後、2019年9月14日、保護施設に行ってみた。そこで出会ったのがとろろくんだった。
シェルターにはたくさんの猫がいたが、Tさんはキジ白のとろろくんを選んだ。Tさんは学生の時、2匹子猫を保護したことがある。1匹はキジトラ猫で、目はぐちゃぐちゃ。連れて帰っても死にそうだった。その子は今でも実家で飼っているという。もう1匹は、健康状態もよく、すぐに友達の親戚が里親になってくれた。
「友達の親戚が里親になってくれた猫が、とろろくんと同じキジ白だったので、もし保護施設で猫を選べるなら、キジ白を飼いたいなって思っていました」
■大切な相棒
その後、とろろくんを迎え、特に問題もなく新しい環境になれてくれた。ただ、最初のころ外出する時にケージに入れていた。そういうときは、とろろくんは、「ケージから出せ~、出せ~」と鳴いた。
「そんな姿を見ていると、外出していてもとろろの様子が気になって仕方なくて、落ち着きませんでした」
とろろくんは、猫だけど犬っぽい。どんな時でもそばにいてくれるという。穏やかな性格で甘えん坊。猫用おやつのカニカマをこよなく愛していて、Tさんのお腹の上で寝るのが大好きだ。
「飼うと決めた日に絶対に幸せにすると思いました。でも、とろろは私を何倍も幸せにしてくれました。大切な大切な相棒です」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)