子猫の季節、生後1カ月半の君を家に迎えた 下痢が止まらず病院に行ったね 「三男坊ができたようです」
■助けて!家の中で猫が出産した
ソルくん(1歳・男の子)は、大阪府大東市で活動している保護猫団体「ねこ心」に保護された。ある場所に保護活動をしていた時に、近所の人から「家の中で猫が子どもを産んだので助けてほしい」と相談された。
ソルちゃんの母猫は、庭に遊びに来ていた猫だったという。家主は餌を与えていた。避妊手術をしようと思っていた矢先、母猫と姉猫が相次いで家の中で出産。ボランティアに助けを求めたという。
「もし、もう少し早く避妊手術されていたら、ソルがこの世に生まれてくることはなかったでしょう」
■縁あって迎えた子猫
大阪府に住む冨士さんは、「ねこ心」からモナちゃんという黒猫を譲渡してもらった。しばらくすると、里親が決まっていないモナちゃんの兄弟の1匹について、「一緒にどうですか」と言われた。初めは「兄妹一緒に引き取ろう!」と意気込んで会いに行ったが、「初めて猫を飼うのに大切な命を2つも預かることができるのか」とも。不安が募った。
「後に、里親が決まったと聞きましたが、あの時迎えておけばよかったかなとか、後悔の念がずっと胸の中にありました」
ボランティアは「また春が来たら必ず子猫の季節が来るから、その時にお願いできる子猫がいたらよろしくね」と言った。
「そして春になり、ソルに出会ったのです。モナちゃんの兄弟と同じキジトラの猫でした」
■本当の姉弟のように
冨士さんは2021年5月、ソルくんを迎えた。生後1カ月半で体重は460gだった。
「とても小さな子で驚き、戸惑いました。我が家に来た日から下痢が止まらず、何度も病院に行きました。耳だにとお腹の治療を続け、元気になりました」
先住猫のモナちゃんはソルくんに優しく接して可愛がってくれた。しかし、男の子は縄張り意識が強いのか、ソルくんはモナちゃんのトイレを邪魔して意地悪するなど、最初はなかなか2匹の生活がうまくいかなかったという。
やがて2匹はグルーミングし合うようになり、かと思えば喧嘩が始まることもあり、姉弟のようになった。富士さんには二人の男の子がいるので、三男坊ができたようだという。
「とっても甘えん坊で、何かヤンチャをするたびに笑えます。家族も毎日モナとソルのおかげて笑いでいっぱいになりました」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)