公園に捨てられ、いつもひとりぼっちの猫 保護するために引っ越しも敢行した飼い主「お世話するために生活習慣も変えたら健康に」
■公園にいた孤高の捨て猫
つぶちゃん(3歳5ヶ月・メス)は、公園に捨てられていた。2020年1月13日、千葉県に住むカメラマンの中村さんは、撮影のため出かけた公園でつぶちゃんに出会った。
つぶちゃんは、人に捨てられたからか人間のことを嫌ったが、なぜか中村さんには初めて会った日から寄ってきてくれたという。
中村さんは、その日から3ヶ月間、毎週末公園に通った。つぶちゃんはいつも他の地域猫と群れず、いつも1匹で公園の端っこに佇んでいたそうだ。
「その姿を見て、つぶさんを迎えようと思い、地域猫のボランティアさんに『この子を迎えたい』と相談しました。実家では新たに猫を迎えることができなかったので、猫を飼えるマンションを探すことにしました」
■猫を飼って健康的な生活に
3月28日、中村さんは、インスタのフォロワーやボランティアにも協力してもらってつぶちゃんを保護した。つぶちゃんはすっかり警戒モードで、苦戦したがなんとか捕獲できたという。マンションの入居日が延びたため3週間フォロワーに預かってもらい、4月につぶちゃんを迎えた。
中村さんは毎日のように晩酌していたが、つぶちゃんを迎える1週間前から断酒した。
「体調管理に気をつけるようになりました。自分が怪我をしたり病気をしたりしたらつぶの世話ができなくなるので、食生活を改めて自炊中心に。つぶさんと暮らして健康体になりました」
■つぶさんの幸せが私の幸せ
つぶちゃんはいたずらをしたり壁紙を引っ掻くこともなく、食べ物の好き嫌いもない。中村さんと一緒に夜は11時に寝て朝6時過ぎに起きる。大変だと思ったことや悩みはないという。
とても甘えん坊で、中村さんが家にいるといつもそばにいてくれる。
「つぶさんが幸せでいてくれることが私の幸せ。仕事で辛いことがあっても毎日つぶさんが一緒にいてくれるので、それが何よりの支えです」
中村さんは、捨て猫や野良猫も愛情を持って接すれば、可愛く幸せなおうち猫になれるということをたくさんの人に知ってもらいたいと言う。1匹でも多くの猫を迎えてもらえるよう、その素晴らしさを伝えられる写真を撮っているそうだ。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)