コミケ会場に台風接近→よーし、嵐映えするコスプレだ! TMR西川貴教の仮装する人が続出 風雨の中「ナマ足魅惑のマーメイド♪」
国内最大の同人誌即売会「コミックマーケット100」が開幕した8月13日、台風8号が接近し、コミケ会場の東京ビッグサイトは激しい風雨に見舞われました。ところがこの風雨を逆手に取って、台風映えするコスプレで注目を集めるコスプレイヤーが現れました。歌手・西川貴教さんのソロプロジェクト「T.M.Revolution」のヒット曲「HOT LIMIT」のコスチューム姿で会場に現れた人がTwitterで報告されると、「天才w」「嵐を味方につけてて強い」「素晴らしい」と称賛する声が相次ぎました。雨風が吹き荒れる中、西川貴教さんになりきったティム(@Cosplayism)さんと潜水人(@NOTORIASUBIG)さんに聞きました。
■コミケ前日にひらめいた
HOT LIMITはT.M.Revolutionが1998年にリリースしたシングル曲で、「妖精たちが夏を刺激する ナマ足魅惑のマーメイド」「出すとこ出して たわわになったら 宝物の恋はやれ爽快っ」というフレーズが有名なヒット曲です。CDジャケットやプロモーションビデオで、西川貴教さんが細身の身体に黒いベルトを巻き付けたような衣装をまとっているのが有名です。
ーーティムさんがHOT LIMITのコスプレで参加しようと思ったのはいつですか?
「かなり急なのですが、『台風が来るけど勢力は弱い』というニュースを観たコミケの前日に思いつきました!勢力が強い状態だとさすがに危険で、電車も動かないだろうなと思いましたので『参加できそう』と判断してからひらめきました」
ーーコスプレに使った素材、もしくは費用について教えてください。
「某ディスカウントストアのコスプレコーナーに公式の衣装が販売されておりますので、仕事終わりに3件ハシゴして見つけ出しました。その足でウィッグも買いに行きまして、費用は大体6000~7000円程ですね」
ーー台風の中でのコスプレはいかがでしたか?
「雨天かつ露出が高めの衣装で、海風もありましたので少し肌寒かったです。連日30℃を超えているので不思議な気持ちでした...。風邪を引かないように用意したタオルが良い仕事しました」
ーー鍛えた肉体が露出度の高いコスプレに映えています。
「ありがとうございます。コスプレしたくなるキャラクターが軒並みガタイが良いので、それならば自分も鍛えよう!と週5でジムに通い、コロナ禍からは自宅にマシンを置いて趣味で鍛えております。ちなみに仕事はデスクワークで一切筋肉使いません!」
■「最悪な環境でみんなを笑顔に」
ーー会場での反応はいかがでしたか?
「見事に笑っていただけて、外の撮影エリアでも小雨が降る中、並んで下さりました。最悪な環境の中で、周りを笑顔にできれば嬉しいなと思っておりましたので無事にかなって何よりです」
ーー投稿が反響を呼んでいます。
「リプライや引用リツイートなどで好意的な意見が多いので、今回1日目が台風の中のコミケとなってしまいましたが、そこでも楽しさ、面白さを感じていただけたのかなと思います」
■「100回目の節目、変わったことしたかった」
また、潜水人さんも台風接近を知って、当日朝にHOT LIMITのコスプレを思い付きました。「台風が来るコミケってそうそうないですし、c100(開催100回目)ということもあって何か変わったことがしたかったです」と振り返ります。素材は水着と、黒いガムテープで作り、かかった費用はガムテープ代数百円というコストパフォーマンスの高いスタイルで会場入りしました。
日焼けした肌と鍛えた体はライフセービングで培ったもので、コスプレをしながら、ビックサイト内の混雑整理や、サークル、参加者に対応を担う部署で、行列を動かすなど運営に尽力しました。「基本的にビックサイトの外に出る部署以外は、ルールを守る範囲内であれば、コスプレしても問題ないです」
激しい雨の中で来場者の写真リクエストに応え、「一雨来てくれて良かったです(笑)。多くの参加者さんが笑ったり、びっくりしながら反応してくれました」「意外と寒すぎず、ちょっと冷えるかなくらいでちょうどよかったです!」と力強くコメントしました。
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コミケは1975年に始まり、2020年の新型コロナウイルスによる開催中止を乗り越え、100回目を迎えました。ティムさんは「コミケ初参加がちょうど10年前のC82(82回目)で、そこからC100(100回目)まで夏と冬に毎回コスプレ参加しておりますので、とても感慨深いです」と節目をかみしめます。3年ぶりとなった夏の開催は、台風による風雨に見舞われましたが、風水害さえ借景にするコスプレイヤーと撮影者に、100回の開催を培われた伝統と文化を感じました。
(まいどなニュース・伊藤 大介)