「念願の猫との生活を始めたい」と思った矢先に「この子どう?」…「寂しい思いはさせない」と育てたら、いつも一緒の甘えん坊に
■保護猫を飼いたい
かりんちゃん(7歳・メス)は、元保護猫。ある人に保護されたが、飼うことはできないというので、その人の友人Bさんが預かった。2016年9月29日のことだった。ただ、Bさんも猫を飼っていたので、かりんちゃんを飼うことはできず、里親を探したという。
後にかりんちゃんの里親になる奈良県に住むきょんさんは、転勤の多い生活を送っていた。マイホームを購入して落ち着いたので、念願の猫との生活を始めたいと思い保護猫を探していた。すると、きょんさんの友人でもあるBさんが、「この子どう?」と、かりんちゃんの写真を送ってきたという。
「写真は見ましたが、とにかく保護猫を迎えようと思っていたので、性格などは気にしませんでした」
■縁あって迎えた子
10月1日、きょんさんはかりんちゃんを迎えることにした。ただ、まだ生後1ヶ月半だったので、友人宅で他の猫たちと社会化期を過ごしてもらったという。
10月17日にかりんちゃんを迎えたきょんさん。
「とんとん拍子に話が進みました。ちょうど保護猫を飼いたいなと思った時期に友人から連絡があり、譲渡会などで猫を探すこともなく我が家に来ることになり、縁だなあと思いました」
■私が母猫の代わりになる
かりんちゃんはまだ子猫だったので、初日から怖がることもなく家中を探検した。トイレもすぐに覚えてくれて、毎日可愛さに癒されたそうだ。とても甘えん坊で、とにかくきょんさんと一緒にいたがる。小さい頃、「寂しい思いはさせない」と、ほぼ離れたことがないからかもしれない。
「移動する先々についてきます。料理をしていても冷蔵庫の上や足元にいますし、抱っこをせがむし、ソファに座れば横に来てひっついて寝ます。椅子に座れば膝の上に乗ってきますし、昼寝も添い寝、夜も腕枕で寝ます。家族は、『こんなに甘える猫がいるのか』と驚いています」
他の家族にもスリスリするし、帰宅したら出迎えてくれるが、抱っこされるのは嫌がるし、一緒に寝ることはない。きょんさんは、家族の中でも特別な存在なんだという。かりんちゃんの母猫の代わりになろうと思ったきょんさん。
「保護されるまでどうやって生きてきたか分からないのですが、この先何も心配することなく穏やかに暮らしてほしいと思います」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)