「ゲームで作った道みたい」実写版マリオカート!? 二度見必至の「海に飛び出たコの字型国道」、なぜこうなった? 設置者に聞いた
目を疑うようなおもしろい景観を集めたハッシュタグ『びっくり道路選手権』が、ツイッターで流行しています。なかでも、どこか既視感をおぼえるおどろきの道路を投稿した、あきないさん(@S_Cub85CM)の投稿が8.8万いいねもの話題に。
「海に飛び出たコの字型国道」というツイートには、本当に言葉その通りの道路が写し出されています。見事な直角…は、驚きながらもどこか見覚えがあり、リプライでは「マリオカートのドリフトポイント」「昔ゲームで見たぞ」などの声もあがっていました。
ツイートをおこなったあきないさんは、ツーリングが趣味で、よく面白い風景などを探しに出掛けているそう。話題の道路には2019年9月に車で行ったそうで、初見時には「素直にびっくりしました。ゲームで作った道みたいに見えましたね」と驚き、「日本の土木技術力の高さを感じました」と感心を寄せていました。
実際に運転してみた感想は、「実際運転してみると、意外と狭く感じることもなくスムーズに通れました。面白かったので2往復くらいしちゃいました(笑)」と話すあきないさん。写真で見るよりは広々とした空間のようですね。
該当の道路は福井県とのことで、「福井県福井土木事務所」に詳しい話を聞いたところ、この道路は2018年7月の土砂災害を受けて作られた仮桟橋だそう。「現場は沿線集落の生活用道路として利用される重要な路線です。日常生活のみならず、緊急車両の通行に支障を及ぼすことから、国土交通省の補助事業である災害復旧事業により早急な交通確保を図るとともに、斜面対策工事を実施しました」とのことです。
また、一見ユニークにみえるコの字の形状については、「国道305号沿線集落の生活用道路であり、迂回路を建設しないと大規模な迂回が必要になるため」「冬の観光シーズンまでに迂回路を完成させる必要があり、材料手配を含め、最短で迂回路を建設できる工法(規格化された製品を用いた工法)を選択したため」「更なる斜面崩壊が想定される範囲を避けて、海側に迂回路をつくる必要があったため」などの理由があったそうです。
実際に足を運んでみたくなる道路ですが、現在は災害復旧工事が完了したため、この道路は撤去されています。ですが、本来の美しい景観を楽しむことができますので、気になった方はぜひ足を運んでみてくださいね。
(まいどなニュース特約・あさい あやね)