駐車中だった軽自動車の窓ガラスが突然割れたーーTwitterユーザー「覚夜（かぐや）」さん（@kaguya0209seiya）の投稿に驚きの声が広がっています。覚夜さんは8月末、軽自動車を運転し、スーパーマーケットを訪れました。車を降りる直前、運転席でスマホを操作していると「グシャッボロッ」。背後から突然の衝撃音。振り返ると、後部座席の窓ガラスが粉々に割れ、車内にはガラス片が飛び散っていました。

　幸い、覚夜さんに怪我はなかったものの、さらなる展開が待っていました。

　駆け付けた車のディーラーさんとともに原因を探っていたところ、ディーラーさんはおずおずと「絶対ないとは思うんですけど…さすがにそれでではないとは思うんですけど…」と前置きした上で「セミの死骸が車内に…」と告げました。よく見ると、車内の床にはガラスとともにセミの死骸が転がっていました。

　「セミの死骸、ありえる？」と半信半疑の覚夜さんに話を聞きました。

■「一瞬、思考停止しました」

──窓ガラスが割れた瞬間、何が起こったかすぐに理解できましたか。

「バリーンとかではなくグシャッボロッみたいな音がしました。振り向いたら割れていたので一瞬、思考停止しましたが、変な笑い声を出しつつ『とりあえず写真撮って（ディーラーさんに）連絡するか……』って感じでした」

──割れた原因は判明しましたか。

「最初は窓に歪みや傷があって熱の変化とかで割れたんかな？って思いましたが、セミの死骸があったんでセミの可能性はかなりあると思います」

──他の可能性は。

「ディーラーさんは飛び石とかならともかく、こんな割れ方は初めて見たと言ってました。フォロワーさんからも可能性としては熱変化系か、セミではないかという声が上がってました」

　覚夜さんは今回の出来事を受け、全国の自動車ユーザーに向けて「セミには気をつけてください」と呼びかけました。

■自動車ガラス専門店「聞いたことがない」

　車の窓ガラスにセミが激突し割れた例はあるのでしょうか。

　首都圏に数店舗を展開する自動車ガラス専門店の担当者に尋ねると「セミは聞いたことがないですね」。

　担当者によると、自動車のガラスには強化ガラスが使用されており、通常の板ガラスよりも強いのが特徴。それでも走行中や駐車中に破損することはあるそうです。突然割れる主な理由としては、飛び石、小さな傷が走行中の振動で広がる、気温の変化、走行中の風圧変化などが挙げられます。

　今回の覚夜さんの出来事を伝えると「セミの一撃だけでは割れないと思いますね」としながらも、もともと飛び石などで小さな傷が入っていたところに偶然セミがぶつかり、わずかな衝撃がきっかけとなり割れたと考えられなくもないと推測しました。

　他にも調べてみましたが、高速道路を走行中、大型の鳥がフロントガラスにぶつかってヒビが入った例はあるものの、セミが命中し割れたケースには行き着きませんでした。

　担当者は「もしセミの一撃が原因で割れたとしたら、よっぽどかたいセミだったんですかね」と首を傾げました。

（まいどなニュース・金井 かおる）