高齢女性が施設へ、飼えなくなったキジトラ猫を引き取ったら… 「深酒しなくなった」深まった夫婦仲
■高齢の女性が飼っていた猫
れみくん(6歳・オス)は、高齢の女性に飼われていた。ただ、その女性が施設に入所することになり、飼えなくなったのだという。女性の家族や親戚は誰も引き取ろうとせず、このままでは保健所に行くしかないという状況になっていた。
巡り巡ってれみくんのことを知ったボランティアさん。このままではいけないとれみくんを引き取りに行った。しかし、その人も2匹の猫を飼っていて、新しい猫は受け入れられなかった。そこで、譲渡サイトにれみくんを掲載して里親を募集した。
■亀との相性が心配
東京都に住む横溝さんは、コロナ禍、譲渡会も開催しにくくなり、保護団体が困っていることを知った。数年前から譲渡サイトに登録。いつか猫を迎えたいと思っていたこともあり、真剣に猫を探してみることにした。
「今、迎えなければ!と思い、検索して最初に出てきたんがキジトラのれみでした。連絡をしてすぐに迎えに行きました」
少し心配だったのは、先住亀のホシくん。20歳のシニア亀だ。
「インドホシカメという亀で、相性がどうなのか心配しましたが、亀の方が積極的に遊んでほしいという感じで、れみはほぼ無視していました(笑)今でもいい距離感で、お互いの存在を認めているような雰囲気です」
■幸せの中心にれみがいる
れみくんを迎えて一番大変だったのは…毎晩のように“運動会”を開催すること。疲れるということを知らない。お父さんのことが大好きで、好き過ぎてストーカー状態のれみくん。お父さんは、運動会にも付き合ってくれる。
「私はご飯の係、トイレの係という感じでしょうか…お父さんにはべったりなんです。私にとってれみは家族であり、命そのものですが、夫にとってれみは相棒なんだと言います」
結婚後18年間子どもを授からなかったという夫妻。大人の2人暮らしは穏やかで静かな毎日だったが、れみくんを迎えたことで、貴重な子育てを経験しているよう。
「夫婦の責任感と連帯感が強くなった気がします。深酒もしなくなったし(笑)おしっこやうんちの回数まで事細かく毎日欠かさず話していて、れみが夫婦の会話の中心です。れみは幸せの中心になっています」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)