「歯医者やだ!絶対行かない!」 言わせないための作戦あれこれ 「事前にイメトレ」「楽しそうな医院を調べまくり」

歯医者…それは「子どもが嫌がる行き先1位」といっても過言ではありません。口に突っ込まれる不思議な機械に、恐怖心をそそる大きな音。思わず保護者も「やだな~」と思ってしまう要素だらけだったりしますが、これから歯の健康を保っていくためには、我が子には抵抗なく歯医者に行けるようにしてあげたいもの。歯医者に出かける際に、世の中の保護者のみなさんは、どのような“作戦”を立てているのでしょうか。

■事前に「歯医者さん」について予習

歯医者さんについて、何のために行くのか、行くとどのようなメリットがあるのか…などを、子どもにしっかり伝えているケースも多いようです。

▽絵本でイメージトレーニング

息子が年長になった時、「何かあったときのために、そろそろ歯医者に行っておいた方がいいな」と思い立ち、図書館で歯医者の絵本を数冊借り、何度も読んでイメージトレーニングをしました。リアルに写真で解説している本もあれば、「痛くない」をコンセプトにした絵本、歯医者に行くことの大切さを説いた絵本…散々読んだ後、「大丈夫かな?」と聞いてみると、「…うん…」とちょっと頼りなげな返事。

主人と私のかかりつけの歯医者さんに、あらかじめ「初めてで嫌がるかもしれないのでよろしくお願いします」と話をしておきましたが、イメトレの成果か、あまり嫌がらず診てもらうことができました。息子曰く、「先生が優しくて、シールくれたから」だそうですが(苦笑)今も定期的に通っているおかげで、虫歯もなく歯みがきも上手くなった気がします。さて、下の子にもこの手が通用するか…〔Tさん、子ども7歳・4歳〕

▽保育園の園医の話が効いた!

娘が年中のとき、定期的に検診に来てくれている園医の歯科医の先生が、子どもと保護者に向けて「歯についてのお話」をしてくれる機会がありました。

その中で、「キレイで丈夫な歯を保つためには、定期的に歯医者さんに診てもらうことも大切」という話も出てきました。歯のクリーニングをして口の中をキレイにする意味、虫歯のときは痛くないよう上手に治療できることなど、歯科医の先生手作りの紙芝居で、子どもたちにもちゃんと伝わったようです。

その数日後、「あのお話をしてくれた歯医者さんに行ってみようか?」と提案すると、すんなり「うん!」と行くことができ、嫌がらずに診察台に座ることもできました。今も3カ月に1回、歯のチェックとクリーニングをしてもらっています。歯医者さんと、お話の機会を設けてくれた父母会や保育士さんに感謝!〔Yさん、子ども6歳〕

■知り合いの歯医者に連れていく

ママ友が歯科衛生士をしているなど、子どももよく知っている人がいる歯医者に連れていったケースも。顔なじみの人がいるだけで安心できるようですね。

▽子どものおじいちゃんのような歯科医!?

私の幼馴染のお父さんが歯科医で、私も小さい頃から通っている歯医者。たまに道ですれ違って挨拶をすることもあったので、娘も小さい頃から「顔見知りのおじいちゃん」という感じでした。「歯医者に連れていくならそこ」と決めていたので、ある日連れて行くと、入り口のところで「やっぱり嫌だ」とかなりゴネましたが、入ってみると「あのおじいちゃんだ!」とサプライズ状態(笑)。なんとなくそのままの流れで診てもらうことができました。

「孫みたいで可愛くて、診察しやすかったよ」なんて言ってもらえて、子どもも嬉しそうでした。〔Iさん、子ども10歳・6歳〕

▽歯科衛生士のママ友の前では頑張れた!

ある日、娘が仲の良い子のママに「歯医者に連れて行ったんだけど、大泣き大暴れ。子どもがトラウマ状態でもう行けないかも」なんて話をしていたら、そのママが「実は私、歯科衛生士なんだけど、働いているクリニックは小児歯科もやってるし、よかったら来てみる?」と言ってくれて。

渡りに船とはこのこと! 娘に話すと、「えー!じゃあ行こうかなぁ~」となんだか嬉しそうな返事が返ってきたので、さっそく行ってみました。大好きな友達のママの前だからか、少し緊張気味で固くなりながらも、診察台に座って診てもらうことができました。

案の定虫歯になりかけの歯が見つかりましたが、「次来てくれたときに、少し治してみようか」という提案にも「うん!」と快諾していました(笑)。ママ友よ、ありがとう!〔Hさん、子ども4歳〕

■「子どもが慣れるため」の場を作ってもらう

「小児歯科」では、子どもが嫌な思いをすることなく治療を受けられる工夫や対応をしてくれるところもあるようです。

▽最初は医院長の挨拶だけ!

保育園の歯科検診ですら大泣き、普段から「歯医者やだ!絶対行かない!」と言い張っていた娘。どうしたもんか…と悩んでいたところ、同じクラスのママから「ウチの子もまったく同じ感じだったけど、行けるようになったよ」という小児専門歯科医を紹介してもらいました。

「大丈夫だから、大丈夫だから」とだましだまし連れて行きましたが、いざ歯医者に入ると大泣き&帰るコール…。すると、慣れた感じで医院長(といっても若めのお兄さん)が出てきて、「こんにちは~。泣いちゃうよね~、わかるよ! 今日はね、ご挨拶だけ。そこ(待合室)のおもちゃで遊んでいってね。また今度遊びに来てねー」と本当に挨拶だけして行ってしまったんです。

娘もキョトンとしていました(笑)。娘がおもちゃで遊んでいる間、医院長がこっそりと「次にいらしたとき、上手くいけば診察台に座ってみましょうか。その日は座るだけです」と提案してくれました。娘は嫌がりつつも、診察台に座って帰る→診察台に座って口の中をちょっと見せて帰る→歯をちょっと触ってもらって帰るというスモールステップを踏むうちに、どんどん慣れていきました。「歯医者とは一生の長い付き合い。最初が肝心ですから」と辛抱強く付き合ってくださった先生に、本当に感謝しています。〔Sさん、子ども7歳〕

▽気をそらすグッズが満載!

痛いことがとにかく嫌な息子。歯医者=痛いというイメージを持っているのを私も知っていたので、歯医者はずっと避けていました…年中だったある日「歯がちょっと痛い」と言い出したので、「うわぁ、キタかー!!」という感じでした(苦笑)。

地域の小児歯科を調べまくり、口コミを参考にして行った歯医者が、外観がぜんぜん歯医者っぽくないし、待合室もテーマパークのような造り。壁中にアニメのキャラクターが貼って(描いて?)あって、置いてあるおもちゃも豪華。診察台の椅子もキャラクター仕様、テレビもついていてアニメが観られる(DVDを持参してもいい)ので、それに気を取られているうちに診察が終わってしまいました。息子も歯医者だと分かってたのか?と思うくらいでした。「楽しく治療」がコンセプトの歯医者さん、最高です!〔Aさん、子ども8歳・6歳〕

   ◇   ◇   ◇

大人だって歯医者嫌い!苦手!という人は多いと思います。小さな子どもにとっては、高すぎる敷居であり、大げさですが「何をされるか分からない」という恐怖しかないかもしれません。

でも今は削らない・抜かない治療法、塗るだけの麻酔など、極力痛みを伴わない治療法もあるようです。子どもの怖いという気持ち寄り添ってくれるお医者さんか、なんとなく子ども仕様になっているかなど、病院の「雰囲気」も大事な要素になってきます。

病院のホームページで外観や内の雰囲気、治療方針を調べたり、他のママに情報を聞いたりして、子どもに合った歯医者さんに巡り合えるといいですね。

(まいどなニュース/BRAVA編集部)

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