言葉のない世界で通じ合う年の差93歳の2人…愛溢れる動画に「愛情とか幸せを形で表せと言われたらこれ!」

耳が遠くなってきたひいおばあちゃんと、まだおしゃべりできないひ孫。言葉はなくても通じ合う、そんな2人の静かで温かな動画がInstagramで話題です。

投稿主の「suzume.miho」さん(以下、すずめさん)によると、ひいおばあちゃんは94歳。近くに住んでいるので、8カ月になる娘さんを連れてよく遊びに行くのだそうです。

少し耳が聞こえにくくなり、横になっている時間が増えたというひいおばあちゃんですが、畑仕事も縫物もまだまだ現役なんですって! かわいいひ孫が来ると、お気に入りの回転イスでくるくると回って見せたり、「猫が来たぞ」「おお、達者(上手)だなぁ」などと話しかけながら、いつもゆるりと遊んでくれます。

ひ孫ちゃんも、そんなひいおばあちゃんがとにかく大好き。低月齢の頃から、顔を見るとニコニコ笑顔で語りかけるそうです。

「家で泣き止まないときも、実家に連れていってひいおばあちゃんに会わせたら、機嫌が直ってニコニコになるんです。もちろん、おじいちゃん、おばあちゃんである私の両親にも懐いていますが、ちょっと不思議なくらいに、とにかくひいおばあちゃんが大好きですね」(すずめさん)

会話はなくても、見つめ合っている様子を見るだけで、その以心伝心ぶりが伝わってくる今回の動画。コメント欄には、

「幸せな時間。涙が出ます」

「動く絵画のような、素敵で幸せな動画」

「以心伝心ですね、素敵です」

「愛情とか幸せを形で表せと言われたら、この動画の出番ですね」

といった感動の声が寄せられ、動画は現在178万回再生を突破しています。

ひ孫ちゃんからの愛を一身に受けるひいおばあちゃんですが、実は孫であるすずめさんにとっても特別な存在なのだとか。

「私にとっては父方の祖母で、小さな頃からずっと一緒に暮らしてきました。両親が共働きだったので、幼い頃はたくさん面倒を見てもらいましたね。畑仕事についていっては、おばあちゃんの横でいつも遊んでいました」

戦争でご主人を早くに亡くされたおばあちゃんは、戦後の混乱した日本で、田んぼや畑の仕事を必死でこなしながら家族を守ってきたそうです。

「だから、ご近所さんへのあいさつとか、ご飯の食べ方とかは厳しくしつけてもらった記憶があります。シャキッとしていてかっこいい、だけど優しい、そんなおばあちゃんです」

命のリレーが紡がれ、今では、6人の孫と8人のひ孫に恵まれたおばあちゃん。そんなおばあちゃんの穏やかな日常を切り取った投稿は多くの人の心に響き、4.6万件の「いいね」が集まっています。

「たくさんのコメントをいただきましたが、『自分のおばあちゃんにもひ孫の顔を見せてあげたかった』といった声を拝見し、娘がひいおばあちゃんに遊んでもらえることは当たり前ではないんだと改めて感じました。この奇跡が1日でも長く続くように、おばあちゃんには元気で長生きしてほしい。そして娘にも、ずっとおばあちゃんが大好きでいてほしいですね」

そう話してくれたすずめさんは現在、仙台市で実家の農業を手伝いながら、手づくりの麹販売や、味噌づくりのワークショップを行っています。興味のある方は、すずめさんが主宰する「すずめ農園」のページを覗いてみてくださいね。

(まいどなニュース特約・鶴野 浩己)

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