女子大生死体遺棄容疑で逮捕の53歳容疑者が謎ツイート? 元刑事は「嘱託殺人をにおわせた可能性」と指摘

 自宅に22歳の女子大生の遺体を遺棄した容疑で札幌市の無職・小野勇容疑者(53)が逮捕されたことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は11日、当サイトの取材に対し、事件の背景を分析した。

 道警によると10月7日午後、小樽市の大学生瀬川結菜さん(22)と同居する家族から行方不明の届け出があり、捜索していた。瀬川さんは3日昼に行き先を家族に伝えて外出したまま連絡が途絶えており、家族や知人への聞き取りや足取り捜査の結果、小野容疑者が浮上。8日、自宅前で小野容疑者がナイフを所持していたことから銃刀法違反容疑で現行犯逮捕し、さらに監禁容疑で同容疑者の自宅を調べたところ、室内で瀬川さんの遺体が発見され、死体遺棄容疑で再逮捕した。

 司法解剖の結果、瀬川さんの死因は首を絞められたことによる窒息死で、4日前後に死亡したとみられている。小野容疑者は殺害をほのめかす供述をしているということで、道警は殺人容疑を視野に調べている。

 小川氏は「被害者が今月3日に家を出て、行方不明届が出たのが4日後の7日。その翌日の8日に警察が張り込みをかけて容疑者を逮捕した。初動捜査はスムーズだったと言える。関係者の話や本人の携帯電話の履歴等で小野容疑者が浮上していた」と経緯を説明。犯行の計画性については「一概に計画性があったとは言えないが、自宅に呼び寄せているということは、ある程度、“計画性”とも取れることを考えていた可能性もある」と推測した。

 小野容疑者のものとみられるツイッターには、6日付で「ちゃんと供養する」との投稿があり、さらに逮捕前日となる7日夜には「人の道ってどこだったっけ?また踏み外しちまったな。でも役には立てた・・・のかな?」ともツイートしていた。一方、瀬川さんは在籍する大学の案内に「国家試験に向けて模擬試験を受ける予定。小論文の書き方をしっかり身につけたい」などと自身の将来に向けて前向きに準備を進めている近況を記していた。

 小川氏は「自宅に被害者のご遺体を置いて、時間がたってから、別の場所に遺棄するという過去の例はある」とした上で、「容疑者のものとみられるツイッターでの『供養する』という投稿については、いかにも“嘱託殺人”のようなことをにおわせているのかと思われるが、大学の案内では瀬川さんには前途があって、頑張っていることが書かれていた。(被害者)本人にそういった(嘱託殺人の)意志があったとは思えない。死体遺棄容疑から殺人容疑に切り替わった後、2人の接点や関係性が取り調べの焦点になってくるでしょう」と指摘した。

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