「危ない!」踏切で貨物列車が緊急停車中、連結部分を強引に乗り越える人たちに背筋が凍る

緊急停車した貨物列車にふさがれた踏切を、人々が無理やり横断する様子がSNS上で大きな注目を集めている。

「西日暮里近くの踏切で貨物列車がずっと動かない...。何人か痺れを切らして勝手に線路に入って貨物列車の間を歩いていった。」とその模様を動画で紹介したのはづめさん(@Gokeshohat)。

この動画が投稿されたのは10月6日18時41分。34秒間の動画の中では、なんと7人もの人が日暮里道踏切(東京都荒川区)に侵入し、貨物列車の連結部分を無理やり乗り越えていく様子が確認できる。

もしこのタイミングで貨物列車が動き始めたら…なんとも恐ろしいこの光景にSNSユーザー達からは

「これ絶対にやっちゃダメ。いつ列車が動き出すかわからないし、その時に列車の間に入っていたら絶対に轢かれる。」

「少し周り道だけどこの線路には尾久橋通りにアンダーパスがあるのでそちらを利用してほしいですね。自転車も通れて安全です。」

「撮り鉄よりもこっちをニュースに取り上げて欲しいくらいだわ。」

「鉄道技術員ですが、指令から番線変更等の通告受けたために止まるけど止まる場所は選べないんで場所によっては踏切りがずっと鳴りっぱなしってことはよくあります。全国どこでも起こる可能性はあるので何か考えた方がいいですね。」

など数々のコメントが寄せられている。

■撮影した人も震えた

づめさんにお話を聞いた。

ーーこの動画を撮影された際の状況についてお聞かせください。

づめ:10月6日18時33分に私のスマートフォンで撮影しました。場所はJR常磐線(貨物線)日暮里道踏切です。その時、私はすぐ近くのファミリーレストランに向かっていました。18時30分頃、踏切内では既に貨物列車が止まっており、15人ほどの通行人の列ができていました。普段、踏切内で貨物列車が停車しているのを見たことがないので不思議だなと思っていました。何が起きているのか全く分からなかったので、線路内を覗き込んだりしている人もいました。

すると、1人の女性が踏切の向こうから貨物列車の間を通ってこちら側へ歩いてきました。こちら側の列の先頭者がその女性と何やら話しており、しばらくするとその先頭者が踏切を超えて車両の間を抜けていきました。それを見た数人がその人の後に続き、踏切の向こうからも数人こちらへ歩いてきました。横断した人数は合計で10人くらいはいたと思います。

ーーそんなに大勢の人が…。

おそらく、帰宅時間のピークと重なっていたので早く帰りたかったのだと思います。あるいは「この踏切はカメラ監視中」という表記があったので、動き出す際は何らかの合図があるから安全だと思ったのかもしれません。私は急いでいなかったのでそのまま待ち続けました。迂回路を探して引き返す人や、「踏切が開かないから遅れそう」と電話をしている人がいました。その後、私が到着してから10分ほどで貨物列車が動き出したと思います。

その際に普段乗るような電車とは異なる「ガシャン!」という大きな音が鳴り、車両が大きく揺れていました。貨物列車が近くで発車するところを初めて見たのですが、あんなに車両が揺れるのかと驚きました。たまたま人が通っていないタイミングでしたが、もし誰かが貨物列車の間を抜けようとしていたらと思うと恐ろしくなりました。

ーー今回の反響へのご感想をお聞かせください。

づめ:これだけ多くの方から反応を頂き驚いております。このツイートをきっかけに鳴動中の踏切に立ち入る危険性が多くの方に共有されれば幸いです。

◇ ◇

今回の事案について東日本旅客鉄道首都圏本部に話を聞いた。

ーーこの時の貨物列車の状況についてお聞かせください。

担当者:10月6日18時19分頃、貨物列車が前方の三河島道踏切内の停止信号を認め非常停車しました。この際に停車した場所が車両点検が必要だったため、車両点検を実施し約30分の遅れで運転を再開しました。旅客列車への影響はありません。

ーー動画のような横断行為についてご見解をお聞かせください。

担当者:大変危険ですので、線路内や鳴動中の踏切に立ち入ることは絶対におやめください。

◇ ◇

踏切ではほんの一瞬の不注意や慢心が命取りになることがある。事故が起き、機器の故障や輸送障害があった場合の賠償金も莫大なものになるだろう。自身のためにもこのような危険行為はくれぐれも止めて欲しいものだ。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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