昭和の名作アニメの主人公「俺は機械の体を手に入れたいんだ!」→令和の人たち「衝撃にも湿気にも弱くてダメなんじゃね?」
昭和の名作から近年の話題作まで、数多くの漫画やアニメに登場する「機械の体」を持った人々。今、SNS上ではそんな機械の体についての考察が大きな盛り上がりを見せている。
きっかけになったのはサラリーマンと兼業のお笑い芸人として活動するおちょごさん(@chogo2009)による「確かに昔は『銀河鉄道999』とか見て『無敵で永遠の機械の体!』とか思ってたけど、3年で型落ちするパソコンとか、10年もたないスマホとか、2年半で壊れるHDDレコーダーとか見てると『メンテナンスも大変だし衝撃にも湿気にも弱くて機械の体ってダメなんじゃね?』と思う。」という投稿。
たしかに物語では「無敵で永遠」の設定であることがほとんどの機械の体だが、21世紀の我々が接する機械のほとんどは数年で故障したり使い物にならなくなってしまうものがほとんど。そんなものを自分の体にしてしまったら…
おちょごさんの問題提起にSNSユーザー達からは
「なんかアイボの末路を思いだしますね」
「エイトマンになったら体に原子炉積まれていて定期的に冷却剤タバコ吸わなきゃいけないし、ロボコップはスタンドアローン性がないからキツいですね……」
「スカイライダーで、戦闘員をいちゃもんつけて廃棄だ!!と言ってるマッドサイエンティストが仮面ライダー2号に『おまえメンテナンスしてるのか?』と敵なのに心配してたけど、わりかしあれって先進的だったのか」
「鉄郎の母『そう、部品さえ気をつけて交換を続ければ永遠に生きられる』鉄郎が母からこの言葉を聞いてより数年後・・・部品メーカーたる機械帝国は滅んでしまった」
など数々のコメントが寄せられている。
■投稿者に聞いた
おちょごさんにお話をうかがってみた。
ーー昔「銀河鉄道999」などで機械化人をご覧になった際のご感想、イメージをあらためてお聞かせください。
おちょご:僕ら1970~80年代に子供時代を送った世代は、機械の体「サイボーグ」に憧れを持っていました。疲れ知らずな上に、人間を遥かに上回る能力を持つ、まさに「サイボーグ009 」や「仮面ライダー」のイメージです。
またツイートに書いた「銀河鉄道999」は小学生の時に母親に、映画に連れて行ってもらいました。
僕らより母親の方が感動して「機械の体に頼るのではなく、人間の体で精一杯生きるのが素晴らしい」と言っており、親を感動させる999とは、凄い作品だな、と思ったのを覚えております。
ーー今後、もし実際に人間の体が機械化されたらどのようになると思われますか?
おちょご:実際に人間の体に装備されるとなると、やはり人工培養した内臓などバイオ的な技術の方になり、「機械の体」はあくまで補助的な物になるかと思います。
ツイートに「機械の体というよりも、サイバースペースに人間の意識だけが存在する様になるのではないか」というリプライがありましたが、僕もそう思います。
ーーこれまでのコメントや反響へのご感想をお聞かせください。
おちょご:「銀河鉄道999」においても、機械の体は万能ではなく、交換やメンテナンスが必要だと描かれていますが、その事を指摘される方が多く、今もなお愛されている作品だなあと思いました。
また劇場版での「ミルクで機械の体が錆びる」というセリフに触れる方が多く、あれは印象的なセリフだったんだなあと思いました。懐かしのAIBOに言及する方も多かったですね。フォロワー皆さんの、SF感性に触れられて楽しかったです。
◇ ◇
読者のみなさんは機械の体についてどんなイメージを抱いているだろうか?科学の進歩が長寿や健康に役立てられるのはけっこうだが、個人的には行き過ぎるとろくなことにはならなさそうだと思ってしまう。
なお今回の話題を提供してくれたおちょごさんは現在、大橋東紀(おおはし・とーき)名義でインターネット上で数多くの小説を発表している。SFや異世界転生をテーマにした軽快な作風なので、ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)
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