絵本のように物語の想像を楽しむネコの絵画 「何これ?」と気になる仕掛け続々
1枚のネコの絵画を、絵本のように物語を想像して楽しめる-。そんな遊び心を詰め込んだ絵を描くアート作家がいる。兵庫県在住の「はらっぱgarden*」さん。一見すると、愛らしいネコが本を読んでいたり、小鳥とおしゃべりを楽しんでいるような作品。しかし周りをよく見れば、「何これ?」と気になる仕掛けが散りばめられている。
絵が飾られているのは、神戸市長田区の「ギャラリーファクター」。ネコを題材にした絵画展「キャットウィーク」の一環だ。兵庫県内の6人の作家が各々の手法で描き、約50点が並ぶ。はらっぱgarden*さんの出展は4枚。おとぎ話に登場するようなキャラクター風のネコが主役だ。
「友だちとして擬人化しているので、みんな二足歩行で言葉が通じる設定です」とはらっぱgarden*さん。例えば、「待ち合わせは公園の入り口」と題した絵。ネコと小鳥のおしゃべりしているような様子で、ネコが持つバスケットにはウサギのぬいぐるみ入っている。ネコと小鳥が一緒に遊びに行くのだろうか。そんな想像をしつつ背後を見ると、木陰やジャングルジムからオオカミとイヌが様子をうかがっている。獲物を狙っているのか、仲間に入れてほしいのか…。作者は「見た人にストーリーを膨らませてほしい」と笑う。
ギャラリーにはこのほか、宇宙を描いたように眼差しの強いネコ、実際の飼い猫をやわらかいタッチで描いたものなど、多彩な作品をそろえている。
キャットウィークは11月6日まで。入場無料で、午前11時~午後5時半。月曜休。ギャラリーファクターは兵庫県神戸市長田区若松町11-5-17グレイス若松109。
(まいどなニュース・山脇 未菜美)