大阪市立自然史博物館（大阪市東住吉区長居公園）を会場にしたフェス、「大阪自然史フェスティバル」が2022年11月19～20日に開催されます。同フェスは2003年に始まり、大阪の多様な自然のおもしろさ、活動の楽しさを伝える場の一つになっています。

地域の自然観察団体、野鳥ファン、昆虫や化石に特化した団体などが一堂に会して出展するイベントで、例年100を超える団体が出展。ワークショップ、講演会、バードウォッチングなども開催し、2日間で2万人の来場実績があります。この2年間は新型コロナウイルス禍のため、開催を見送ってきましたが、満を持してのリアル開催です。

■継続開催のためにクラファン

フェスを継続するため、NPO法人大阪自然史センターが発起人となって、ストーリーファンディングを展開中です。目標資金は140万円です。詳しくはこちら→https://spin-project.org/projects/87

フェス初期は助成金や補助金を得ていましたが、2007年以降は企業からの協賛を中心に個人や団体からの寄付を集めて開催にこぎつけています。16回の開催実績があり、来場者数のべ28万2200人、のべ出展1371団体と自然系では国内最大級のイベントに成長。出展・来場ともに過去最高だった2019年は出展者数131団体、2日間で来場者26000人でした。

大阪自然史フェスの出展団体は、数十年の歴史を持つベテラン団体や大学や研究室だけでなく、奈良市の平城京に集まるツバメを子どもたちが調査するサークル「奈良つばめねぐら子ども研究部」や鳥の羽を集めて研究している子どもたちでつくる「はねはね団」、和菓子屋さんによる大阪・能勢の栗畑再生事業など、文字通りの多様性を実現しています。

■今年の注目イベントは

【叶内拓哉とバードウォッチング】

野鳥写真家の叶内拓哉さんを講師に迎え、長居植物園内でバードウォッチング。11月19日13時30分～14時30分、無料（ただし植物園入園料が必要）、先着50人

【はじめての鳥みたい（隊）！（探鳥会）】

長居植物園内でバードウォッチングをします。野鳥を観察することが初めての方、あまり経験のない方大歓迎です。11月20日10時30半～12時、13時30分～15時、参加無料（ただし植物園入園料が必要）、定員各回先着30人、主催は日本野鳥の会大阪支部

【谷口高司鳥絵工房『谷口高司のたまご式鳥絵塾』】

野鳥図鑑で有名なイラストレーター、谷口高司さんによる楽しい鳥の絵の描き方講習会です。参加者にはオリジナル野鳥缶バッジをプレゼント。参加費1000円（画材代）、定員は各回先着30人、対象は小学3年生以上。画材の持込不可、写真撮影禁止、保護者の同席不可

11月19日14時半～15時30半、小学3～6年生、エナガ

11月20日11時～12時、小学3～6年生、コウノトリ

11月20日13時～14時、中学生～大人、コマドリ

11月20日14時半～15時半、中学生～大人、イソヒヨドリ

【長居公園の生きものを探そう】

自然史博物館友の会の評議員が案内しながら、長居公園内で植物の観察や昆虫などの生きもの探し。子どもから大人まで参加できます。11月19、20日11時～12時、14時～15時、無料、定員は各回先着30人

【講演会「叶内拓哉　野鳥の話　アレコレ」】

野鳥写真家の叶内拓哉さんが野鳥撮影をはじめ、豊富な経験・知識を元にした野鳥に関する話題を語ります。11月19日10時半～12時、自然史博物館講堂、無料、定員先着170人

【講演会「知らず嫌いじゃもったいない！ ゴキブリの世界」】

講師は柳澤静磨さん（磐田市竜洋昆虫自然観察公園）。嫌われがちな昆虫ゴキブリについて、知らず嫌いじゃもったいない興味深いゴキブリの世界について語ります。11月19日13時～15時、自然史博物館講堂、無料、定員先着170人

講　　師：

主　　催：関西自然保護機構

【講演会】

第1部「緊急報告　四国の西南部に分布を拡大する侵略的外来種サンジャク」（講師は生態系トラスト協会会長の中村滝男さん）

第2部「榎本佳樹と中西悟堂～野外鳥類研究の草分けと野鳥の会創始者　二人のつながり～」（講師は日本野鳥の会大阪支部長の納家仁さん）

11月19日15時～16時半、自然史博物館講堂、無料、定員先着170人

【シンポジウム「夢洲・大阪湾岸の水鳥の渡来環境の保全・回復を目指して」】

2025年大阪関西万博の開催地である夢洲の水鳥の渡来地としての重要性をあらためて見つめ、夢洲を含めた大阪湾岸のシギ・チドリなどの水鳥の渡来環境の保全回復について考えます。

11月20日14時～16時半、自然史博物館講堂、無料、定員先着170人