超人気コーヒー店→イートインできる豆腐店に業態転換 コンセプトは「0歳から100歳まで」

 神戸・三宮の繁華街から徒歩10分の場所に10月11日、イートインできる豆腐店「奴 YACCO-感じのよい豆富店」(神戸市中央区琴ノ緒町1丁目6-9アルパ三宮1階)がオープンしました。

■コンセプトは「0歳から100歳まで」

 昔ながらの町の豆腐店が減少する中、あえてこのジャンルに乗り出したのは神原裕さん。神原さんはもともと神戸・三宮で絶大な人気を誇っていたコーヒーとマラサダの専門店「RAVO bake COFFEE」を経営。コーヒー店閉店後、次に選んだのは日本古来の伝統食でした。

 コーヒーから豆腐へ転換した理由について、神原さんは「コーヒーというアイテムに対してのユーザーの幅の狭さや今後30年を見据えた上で、利用者にとって意味のあることをしたいという気持ちがありました」とし、「『豆富』という日本の伝統食をよりよい形でこれからの未来に残せる事業を進めようと思ったのがきっかけです」と明かしました。

 同店が掲げるコンセプトは「0歳から100歳まで」。提供する豆腐は全て、同店スタッフが試行錯誤して独自の味に仕上げています。「幼い子の体を作り、お年寄りの体を守る『豆富』を意識して食べてほしいと考えています。今後は『豆富』を軸に食卓に笑顔を作っていくようなプロダクトやサービスを提供していきたいです」

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 店内で食べられる「豆富作り8種盛り合わせ」(1100円)は、湯葉豆富、青大豆豆富、ハーブ豆富、山芋豆富、とうもろこし豆富、おからひじき、蒸し大豆、あおさ豆富と味噌汁のセット。同店では「気に入ったものはテイクアウトでぜひ」とアピールします。また、店内では日本酒も提供。お酒を飲みながら「カラスミ豆腐」(880円)などを楽しむことも可能です。

 お持ち帰りメニューは柚子豆富、ハーブ豆富、湯葉豆富、とうもろこし豆富、山芋豆富、あおさ豆富各378円、青大豆豆富356円、豆乳702円、青大豆豆乳756円(全て税込み)。営業時間は午前11時 ~ 午後7時30分。定休日は日・月曜日。

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【取材後記】店名やメニューに使う「豆腐」の漢字は「食生活を豊かにする」というメッセージを込め「豆富」を使うなど、随所にこだわりが。また、繁華街のど真ん中ではなく、ターミナル駅から徒歩10分の場所を選んだ理由は「三宮から東に10分。繁華街とは反対の立地ということで『わざわざ来てもらう』にはちょうどよかった。昔から住んでいる方やカルチャーの発信源となる人々が多いこともこの場所を選んだ理由の一つです」(神原さん)。取材日は雨模様にもかかわらず、三宮から同店目指して来た顧客がひっきりなしに訪れており、ファンの多さを物語っていました。

(まいどなニュース・金井 かおる)

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