なぜ能楽堂でブレイクダンスを開催?主催者に聞いた 「本物のパフォーマンスを子どもたちに」

 東京・銀座の「観世能楽堂」で、国際色豊かなパフォーマンスショー「ZIPANG(ジパング)」が11月5日に開催される。ジャグリングやブレイクダンスなどの分野で世界的に活躍する日本人が総出演。日本の伝統芸能の活動拠点でこのようなイベントを行うのは極めて異例だ。イベントの実行委員長で(株)ビコーデザイン代表取締役の近本美幸さんに話を聞いた。

■こんな時代だからこそ、子どもを元気にしたい

 「本物のパフォーマンスを子どもたちにも見せたい!」という熱い思いから企画されたのが、パフォーマンスショー「ジパング」だ。そして、「コロナ禍で夢を描きづらい時代に、いろんなパフォーマンスを通してがんばっている日本人がいることも子どもたちに知ってほしかった」と近本さん。今回のイベントでは支援金を集め、施設の子供たちなど約130名を無料招待している。

■舞台になるのは東京・銀座「観世能楽堂」

 それにしても、会場がなぜ、能楽堂なのか?近本さんは「日本の伝統芸能である能楽の拠点、能楽堂に足を運んだことのある人は少なく、能楽堂でイベントを開催することで、伝統文化の能などにも興味をもっていただける機会になればと考えました」と話す。

 そこで、今回選んだ会場は銀座6丁目「GINZA SIX」地下3階にある「二十五世観世左近記念観世能楽堂」だ。もとは1900年、観世会の創立にともない建設された観世流の活動拠点で、1972年に東京都新宿区新小川町(大曲)から渋谷区松濤に移転し、その後、2017年4月、現在の地に檜舞台を移築された。

 最新の設備を備えた約480席の能楽堂で、これまで邦楽や落語、クラッシックコンサートなど、さまざまなイベントも開催されてきたが「今回のようなパフォーマンスショーは初めてに近い」という。

■能楽堂を舞台に贈る最高のパフォーマンス

 その能楽堂を舞台に、開かれるパフォーマンスショー「ジパング」には、世界的に活躍する日本のパフォーマーたちが大集合する予定だ。まずダンスパフォーマンスでは、まるで空中を歩いているかのようだとも称される上西隆史さんが出演する。上西さんは「ダンス×無重力×アート」の世界観を追求するべく立ち上げた世界初のAIRDANCE(鉄棒ダンス)ユニット「AIRFOOTWORKS」の代表でもある。

 世界3大ブレイクダンス大会「UK B-BOYCAHMPIONSHIPS」の日本代表でもあるSNACK野村直さんも難易度の高い技を披露する予定。また世界でも数少ない4個のディアボロを操る深河あきらさんは、シルクドゥソレイユ公式登録アーティストでもある。

 さらに、世界最高峰のジャグリングチーム「ジャグラーズビジョン」や、ラスベガスで開催された世界大会で銀メダルを獲得したジャグリングの桔梗ブラザーズも登場する。注目は、同時に10本のクラブをパスし合う超難度の演技だ。

 女性3人で構成されている太鼓パフォーマー和太鼓心鼓(わだいこここ)は華奢な容姿からは想像もできないようなダイナミックでパワフルな演技で観客を魅了してやまない。この他、中国伝統秘技の変面ショーも登場する。そして、マジック&イリュージョンショーの峰龍&Riricoさんのダイナミックなステージも見逃せない。なお、峰龍さんは当日の司会も担当し、トーク力にも定評がある。

 「これぞ、パフォーマンスショーと呼ぶにふさわしい迫力ある内容になっています。楽しみに観にきていただければ、うれしいです」とは近本さんは意気込んでいる。

◇究極のパフォーマンスショー「ジパング」

 2022年11月5日(土曜)、開場は14時40分、開演は15時30分。

 「二十五世観世左近記念観世能楽堂」(東京都中央区銀座6丁目10-1 GINZA SIX 地下3階)※最寄り駅は東京メトロ銀座駅・東銀座駅

 A席は8000円、S席12000円、SS席15000円

(まいどなニュース特約・八木 純子)

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