運動会も発表会も「その他大勢」…パッとしない「平凡な我が子」が不甲斐なくてイライラ!! 贅沢な悩みだとは思うけど…保護者たちの本音
子育ての悩みといえば、友だち関係やイジメの問題などをすぐ思いつきますが、実際には「これといって、どうしようもなく困っているわけではないんだけど」わが子の行動や普段の姿を見守りながら、「その平凡さ」「中等半端さ」にイライラしているママやパパが多かったりするかもしれません。「可もなく不可もなく」なんて、贅沢な悩みと言われそうですが、運動会や発表会といった行事が重なる秋には、「その他大勢」扱いの存在で、「冴えないイマイチなわが子」のことが、不甲斐なくて、じたんだを踏んじゃう親御さんが結構いるみたいなんです。
■「箸にも棒にもかからないわが子」ってどうなの!?
▽とにかくパッとしないわが子
保育園から幼稚園に転園しました。幼稚園に入ると、様々な行事があり、発表会もたくさんあります。保育園の頃はあまり思わなかったのですが、こうした会になるとわが子のパッとしないぶりが気になってしょうがありません。
例えば運動会でも、かけっこではキョロキョロしながら走り、5人中3番目。本人は悔しい様子もなく、ニコニコしています。学芸会の劇ではやりたいものを挙手してジャンケンで決めるらしいのですが、何やりたいの?と聞くと「うーん、わかんない」で、結局何にも手を挙げず、余ったものになったみたいです。
お友達とも仲良くしているようだし、困ってはいませんが、何事にもあまり関心が深くなく、言われたことだけやっている感じがあります。私も夫も小さい頃から積極的なタイプだったので、比べるのはどうかとは思うものの、お互いに「なんでこう、のんびり、ボンヤリしてるんだろうね」とこっちがキリキリしてしまいます。(Nさん/子ども・5歳)
▽外では言えない不満あります
保育園の頃から公文をやらせ、その後は学習指導もしてくれる民間学童に入れました。ところが小学校に入ってから、戻ってくるテストは70点止まり。授業参観でも手を挙げることもなく、発言もしません。見れば、鉛筆くるくる回したり、消しゴムを転がしているし!
では体育は…と思えば、運動神経が悪いのかボールの扱いもヘタで、あわてて夫に“指導”を頼みました。でもその夫も「なんかすぐ飽きちゃうし、サッカーごっこも興味示さないし、自転車乗ろうと誘えば乗るけど、ただついてくるだけで楽しそうでもない」とため息まじり。
図工の作品は、他の子と比べても明らかに適当にいじり倒しただけ。でも、学校で問題を起こしているわけではなく、先生との面談でも「いつもニコニコしていて笑顔に癒されます」って…。悪いことではないとわかっていますが、夫婦ふたりだけの会話では「箸にも棒にもかからない、って雰囲気なのがちょっとどうにかしたいよね」って。
チラと実母に話したら「当たり前に育っている子どもに不満があるなんて贅沢だ」と一喝されました。それが正しいのでしょうが、どうにも本音で言えば、不満なんです。(Yさん/子ども・9歳)
■やっぱり「ヒーロー・ヒロイン系」の子どもが羨ましいぞ
▽ちょっとくらい頑張れないの!?
運動会でリレーの選手になってる子の親とか、いいなぁと思う。スポーツ万能の夫は「見てるとイライラする」と言うけど、それは言い過ぎかなとは思うけど、やっぱりちょっと、鈍くさいところが気になる。運動ができないなら、どうして応援団とかに立候補したり、運動会のポスター募集にチャレンジするとか、頑張ろうとしないのかなぁと思ってしまいます。何かに選ばれて喜ぶって、親のエゴでしょうが、それでもやっぱり「活躍してほしい」と思っちゃいます。だって、ホント、何にも選ばれず、常に埋もれた存在なんです…。(Hさん/子ども・10歳)
▽常に“その他大勢”です
うちの保育園は、年末に生活発表会があります。歌やお遊戯など簡単なものですが、目立つポジションというか、ヒロイン役はだいたいいつも同じ顔ぶれ。楽器演奏は立候補制と聞いたので、子どもに「小太鼓とか、木琴とかやってみなよ!」と発破をかけたものの、何にも手を挙げなかった様子。結局、その他大勢のカスタネットでした。AKBじゃないけど、センターとは言いませんが、いつも「その他大勢」なのが、正直なところガッカリです。ビデオ片手に盛り上がってる、主役級のママたちを羨ましいと思ってしまう自分自身に違う意味で「ダメな親だな」という苛立ちもあり、子どもに対するモヤモヤもあり…です。(Mさん/子ども・4歳)
▽裏工作!?したくなる自分がイヤ
小学校でスポーツでも読書感想文とかでも、何かと表彰されたり選ばれたりする子がいます。そのママはなんでも「絶対に立候補しなさい、手をあげて、やりたい理由は~~だからです、って言いなさい」とか、書いた作文を添削し、コンクールの目的に合わせて修正させたりしている、という、もっぱらの噂。
、、、だからなんだ!?ってコトはわかっているんですが、実はひとりになると、ウチだって、ちょっと親が「こうやって、こう言うんだよ」と知恵つけたら、選ばれたりするのかなとか思ったり。「子どもの頃に何に選ばれた、代表になったなんて、それで将来が決まるわけじゃないし」っていう達観したママの言葉にうなずいているけど、心の中はざわついている自分の小ささがイヤになります…。(Kさん/子ども・8歳)
■「平凡な子」だって、きっと将来安泰ですとも!
「何が」というわけではないけれど、どうも冴えない感じがするってところでしょうか。保育園にせよ小学校にせよ、何かの代表に選ばれたり挨拶をやったり、運動会で活躍したり、コンクールや大会で賞をとったり、「何かしら秀でている子」を見ると…。
我が子のことを「自慢するところがない」なんて思ってしまいがちですね。
むろん、子どもの前では言わないし、他のママ友の前でも普通にしていますが、ひとりになると…やはり気になる。思い出しては、そのことばかり考えてしまう。
その気持ちは私も母親としてわかります。私も子どもが幼かった頃は「んもー、なんで手をあげないかな~、立候補しないかな~」とキリキリしていたものですから。
なんと言おうと、わが子が活躍するって嬉しいのは事実。だからつい、力が入ってしまうし、それに対して、やる気のない「ぐんにゃり」した態度のわが子を見ると、イライラっとしちゃいますね。
子どもが活躍すること=ママの自慢ではないってコトを頭の中では充分にわかっていても、です。
よく結果はともあれ「頑張ったことが大事」と言います。ただ、体験談でも登場してくれたママたちが共通して口にしていたのはこんなこと。
「ビリでもペケでも活躍しなくても、もし、頑張ってるなと思うところがあればきっと褒めてる。だけど、なんていうか、ボーっとしてて、これといって頑張ってる様子もなければ積極的に動こうともしない」…意欲みたいなものを感じられないから、イライラするということです。
子どもの性質、人柄なのでしょうが、他人から見れば「そうかな? 優しいし穏やかでいい子じゃない」ということも、当人の親からすれば「鈍くさいったら!」なんていう本音があったりするものです。
とはいえ、保育園や幼稚園、小学校は「晴れの舞台」ではありません。活躍しようがしなかろうが、のんびりやっていようが、要領が悪かろうが、尻を叩いて頑張らせなくても大丈夫なのではないでしょうか。
平凡、平均的、といった言葉は決して悪いものではありません。突出したものがなかったとして、平凡な人生を送ったとして、それはもしかして最終的には親にとって最も安心できる子どもの姿なのかもしれませんよ?
(まいどなニュース/BRAVA編集部)