母猫にすがりついていた姉弟の子猫を迎えて「かあちゃん」に 甘えん坊でお留守番が苦手→在宅勤務を決意した

■保護主宅に飛び込み、出産

珊瑚くん(1歳4ヶ月・雄)と梯梧(でいご)ちゃん(1歳4ヶ月・雌)は兄妹。出産直前の母猫が保護主の家の中に入ってきたところを保護したという。その夜、母猫は4匹の子猫を出産。うち、2匹が珊瑚くんと梯梧ちゃんだった。

もともと保護主宅には母猫の姉妹のうち1匹が保護されていて、そのため自ら家の中に入ってきたのではないかと考えられている。

■元気いっぱいの子猫たち

千葉県に住むKさんは、子供の頃から猫と生活を共にしてきた。そのため猫が大好きで、また一緒に暮らしたいと思っていた。猫好きの知り合いに保護主を紹介してもらい、Kさんと知り合いで2匹ずつ引き取ることになった。どの子にするかは会ってから決めることになった。

保護主から先に子猫たちの動画を送ってもらうと、とにかく元気な兄弟姉妹だった。2021年6月20日、Kさんはワクワクしながら子猫たちに会いに行った。

「動画の通りみんな元気で、何にでも興味津々でした。背の高いケージの上に梯梧がなかなかうまく登れずにいたら、珊瑚が参戦。自力で上まで登ってやんちゃっぷりを発揮していました。最後は、みんなケージの上に登り、遊んでいる姿を見せてくれました」

Kさんは毛色の似た姉弟らしい珊瑚くんと梯梧ちゃんを譲渡してもらうことにしたが、梯梧ちゃんの毛はみるみるうちに伸びたので、その目論見は外れたそうだ。

■母猫にすがりつく子猫

7月4日、珊瑚くんと梯梧ちゃんを引き取りに行くと、珊瑚くんは最後まで母猫のおっぱいにすがりついていた。無理矢理離してキャリーバッグに入れてもらったという。

「2匹一緒だから寂しくないと思っていましたが、やはり母猫とのお別れは寂しかったのかもしれません」

家に着いてからケージに入れると、しばらくは2匹とも丸まって小さくなっていた。しかし、夜になると珊瑚くんがパトロールを開始。梯梧ちゃんも後に続いた。

「好奇心旺盛な性格だからか、早めに出てきてくれました。珊瑚よりも少し警戒心が強い梯梧は、初日はご飯を食べなかったので心配しました。でも、翌日には行動範囲を広げ、ラックの隙間やソファの下に潜って遊んでいました」

その後は、2匹で日夜運動会を繰り広げている。なんでもおもちゃにしたり、壁面を利用して走ったり大騒ぎ。そうかと思うとKさんの膝の上を奪い合うほど甘えることもある。

「想像以上に賑やかで楽しい毎日になりました」

■守るものができて、強くなった

2匹とも甘えん坊だが、珊瑚くんは優しくて、梯梧ちゃんのことが大好きだ。梯梧ちゃんは、お転婆姫。Kさんに飛びつき肩に乗って甘える。

Kさんが今まで飼っていた猫は留守番をさせても大丈夫だったが、珊瑚くんと梯梧ちゃんは留守番が苦手。

「仕事を辞めてから迎えたので、一年くらいの育休のつもりでした。でも、すっかりお留守番が苦手な子に育ってしまったのです」

今はできるだけ在宅勤務ができる仕事に就いて、復職したそうだ。

珊瑚くんと梯梧ちゃんの”かあちゃん”になったKさん。

「強くなりました。まさに守るものができた感じ。その一方で、気持ちは穏やかになったと思います」と言う。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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