「学年が上がって使わなくなった教材や道具、学校にプールできないの?」疑問ツイートに意見が続々

使わなくなった学校教材の有効活用を求める声がSNS上で大きな注目を集めている。

「学年上がって使わなくなった教科書や算数セットとかの道具、卒業後の体操服や給食エプロンとか色々いつでも子供が使えるよう学校にプールしとくわけにはいかんのかね。後はPTAから寄付とか。」と投稿したのはなないおさん(@Nanaio627)。

たしかに学年が変わり使わなくなった教材や学習用品は、せいぜい思い出を振り返る時くらいにしか役立たないもの。それなら、後の世代のために学校にプールしておけばずいぶんと無駄が省けるに違いない。

なないおさんの投稿に対し、SNSユーザー達からは

「そもそも学校の備品で良いと思う…学期末に持ち帰りまた持って行くとか置きっぱなしで家で使うこともないし 短期間使うものは各家庭で購入するのって無駄 もっと他の事に使って欲しい 絵の具やクレヨン、粘土に鉛筆だって備品であれば荷物も減るし今はPCや水筒など持ち物が重いから」

「教科書は数年で改定されますし、どの会社の教科書を使うかは学年ごとに、学年の特性に合わせて決めるので無理です。あと、法律上の問題もあります。算数セットは可能です。体操服は嫌な人も多いかと。給食エプロンは備品では?」

「私の子供の学校では鉛筆から消しゴムからクレヨンまで全て学校から支給だったよ。もちろん市が税金で購入してるわけだけど。また出羽守とか言われるかもだけど、実際にそうやって運営してる実例があるってことで、全然不可能ではないと思う」

「運動着は、運動着バンクを設立して、お下がり可能になりました 今のPTA会長の手腕が、素晴らしいので、本当助かります 学校の事務員さんに、サイズを問合せ、有れば子供が持ち帰るスタイルです」

など数々の意見や共感の声が寄せられている。

■投稿者に聞いた

なないおさんにお話をうかがってみた。

ーーなないおさんのお宅ではこういった使わなくなった学習道具をどのように処理されていましたか?

なないお:2歳差で兄弟がいるので、彫刻刀など共有できるものは共有し、その他の道具や教科書などは下の子が無くしたり忘れた時のために上の子のをプールしていました。下の子が使わなくなれば破棄でした。でも上の子がADHDで忘れ物や紛失がとても多く、何度も教科書を個人で取り寄せて買いました。

ーー学習道具を学校にプールすることで考えうるメリット、もしくはデメリットをお聞かせください。

なないお:使わなくなった学習道具を学校にプールすることで、忘れ物や紛失した子の学習保証ができると思います。特に入学時の算数セットは細かくてたくさんの部品に親が全部名前シールを貼らねばならず、大変労力がいり毎年新入生保護者の悲鳴が上がっています。あれは長く使わないし学校備品で良いのではと思います。その他彫刻刀なども。

うちの子の学校ではPTAバザーで、制服と体操服のみ出品していましたが、毎年争奪戦でした。昨今、子供の貧困が話題になっていますが、バザーで売られる美品のみではなく、卒業生からの寄付などで学校にあれば助かる子はたくさんいるのではと思います。小学生は年々体が大きくなり、途中でどうしても買い替えが必要なので。あと、教科書や学習道具などもいくつか学校にあれば忘れた子に貸し出すこともできると思います。

デメリットとしてはその管理を誰がするのかだと思います。最近は少子化で空き教室のある学校も多く場所はそんなに問題にはならないと思うのですが、先生は仕事だけで十分に過労状態。おそらくPTAなどで管理をする形になるのかと思います。

ーーこれまでのコメントや反響へのご感想をお聞かせください。

なないお:色々と無駄な労力や出費と思われてる方も多いですし、何気なく呟いたことがこんなにバズるとは思っていませんでした。算数セットについてはもう備品になっているところや、制服のリサイクルが進んでいる学校も多い印象でした。

◇ ◇

すでに一部の学校では使わなくなった教材の有効活用を模索しているようだ。このような取り組みが今後、全国に広がることを期待したい。

なお今回の話題を提供してくれたなないおさんは2児の母として育児にあたった経験もとにブログ「うちの子流~発達障害と生きる」を運営している。当事者ならではも興味深い視点で書かれた内容なので、ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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