「子どもの工作、捨てる?捨てない?」「駄菓子や屋台の食べ物はOK?」…夫婦で違う「子育て方法」にイライラ
夫婦間で子育てについて“意見が合わない”のはよくあることです。結婚前になんとなくお互いの性格や人柄を理解していたつもりでも、いざ子どもが生まれると、相手の意外な一面が見えてきたりします。子育ては具体的な話になりますから、小さなことでも「違い」がハッキリ現れてしまい、驚いたりガッカリしたり、ウンザリしたりすることも。「夫婦間の違い」を、先輩保護者のみなさんはどう乗り越えているのでしょうか。
■夫のやり方にウンザリ
▽Tさん・33歳/子ども5歳
普段、保育園の送りくらいしか子育ての手伝いをしていないわりに、アレコレ情報を聞きかじっては「ああしろ、こうしろ」とリクエストされるの面倒くさい。特にネットで調べた「躾の方法」とか「こうすれば頭が良くなる」とかを熱弁するのがイヤ。
「オヤツ与えるときも数えながらやると早く覚えるらしいぞ」(その後、私に実演するが、子ども相手にはやらない)「トランプの神経衰弱がいいんだって」…そうですか、じゃ、あなたがトランプのお相手してよね!って思う。言うのは簡単です。やりたいなら、あなたがやるんだよ!って思うけど言い争いも疲れるので「ふーん」と聞き流していますが、腹の中では「ウンザリ」です。
▽Aさん・36歳/子ども5歳
夕飯食べ終わると、ゲームしている。子どもにゲームの時間を制限させているのに平気でオンラインゲームしながら、子どもや私が話しかけても上の空で返事するの、ホントやめて欲しい!せめて子どもが寝てからにしてと毎回言っているけど「仕事のストレス解消」とかグチャグチャ言うのも頭にくる!
▽Iさん・37歳/子ども9歳
保育園で書いてきた絵とか工作とか、私は1つか2つ厳選して、後は捨ててます。ある晩、ゴミ袋をかきまわしている夫にビックリしたら「紙粘土のやつ!なんで捨てたんだよ!」と激怒しているのにもっとビックリ。なんでも夫の家では子どもが作ったものはみんな飾っていたそうで、私の行動に「こんな小さな子が一生懸命作ったものを捨てられる神経がわからん」と言うので、3度目のビックリ。
そりゃまぁ、夫の実家は地方の大きな家ですから子ども3人分の工作もお蔵に入れて取っておけたかもしれませんがね、私のようなマンション育ちからすれば、捨てて当然だし、うちの親もそうでした。ケンカするようなことでもないし、言い返しはしなかったけど、こんなことで育ち方の違いって出てくるんだなぁと呆然としました。ちなみに、今でもこっそり忘れた頃に捨ててます。で、気づかないんだから、その程度なんですよねwww。
■妻の子育て観に違和感ありすぎ
▽Uさん・35歳/子ども5歳
確かに添加物とかジャンクフードとか良くないと思うが、たまに子どもが駄菓子を買ったり、お祭りで屋台の食べ物を買うのは楽しい思い出のはず。妻はそれさえも「体に悪い」と決して許さない。この前、ブタメン(駄菓子屋で買えるカップ麺)があって「懐かしいなぁ」と買い、子どもと二人で留守番している時に食べたら、休日出勤から帰宅した妻がそれを見て激怒。過保護というか、行き過ぎというか、そこまで安全とか衛生とかにこだわる必要があるのだろうか。
▽Eさん・33歳/子ども7歳・3歳
共働きで近くに住む妻の実家には何かとお世話になっているのであまり言いたくはないが、子どもの習い事についてまで、自分に相談する前に両親と話をして決めてしまうような所は気分が悪い。基本的に妻が子どもの世話をかなりしてくれてるわけだし、妻が子どもに対してやらせたいことがあるなら、反対するつもりもない。でも後から報告はけっこうムカつく上に、不機嫌になった自分に向かって「あ、でも、お金は大丈夫、うちの親が出してくれるって」…そういう問題じゃないだろう、と思う。
▽Fさん・40歳/子ども8・5歳
カレーにソースとマヨネーズかけたら「そーいうの、下品だから子どもの躾けによくないからやめて!」と叫ばれた。いや、お前もティーバッグとか2度も3度も使ってるのビンボー臭いから止めてほしいんだけどな、と言い返したら「氷をバリバリかみ砕きながらジュース飲むの止めて欲しい」と言われ「子どもの残したものを台所で立ちながら食べるの下品だろ」と言い返した。なんだか、後からヒジョーにむなしくなるケンカだった…。
■子どもも親も「学んで育つ」
意外とよくあるのが、進路問題のように大きなことではないが普段の生活の中で「夫が口出すこと」「妻が勝手に決めてやっていること」が目につき、苛立ちを覚えるケースです。言う側、やっている側は「子どもに良かれ」と思っているわけですから、本人はそれほど妻が(夫が)イライラしているとは思っていなかったりします。
基本的には、お互いに話し合うしか解決策はありません。ただ、小さなことや日々の生活面について、ひとつずつ「気になる点」をあげて説得したり、相談するのも実は大変です。
共働きなら子育てについてゆっくり話し合うような時間も取りづらく、その為、余計にきつい言い方になったり一方的に決めつける結果が、大きなケンカに結びつきやすいところがあるので難しいですね。
とはいえ、小さなことだからこそ「塵も積もれば山となる」で不満がたまるもの。そのせいで、子どもが怯え、恐れを感じるほど言い争いをしたり、ケンカを続けるようではいけません。できれば、子どもが寝た後にスィーツでも食べながら? お酒でも飲みながら? 穏やかに切り出して「あなたはどう思う?」「自分はこうだと思うんだけど」と話し合えるといいのですが。
幼いうちの子育て、特に「ひとりめ」は夫婦共に一生懸命になったり、やりたいこと、教えたいことが先走りがちです。その為に意見が食い違うことがあっても「子どもの為にと思って一生懸命なんだろうな」と相手に一応の理解は示してみては? 一応ですけども(笑)。
そうやって、小さなことはすり合わせていくしかありません。そして実際に「あれやこれや大変だったけど、小さなことだったな~」と思うほど、頭を悩ませる思春期やら、本格的な反抗期やらがやってきますよ!
そんな「もっとも子育ての難しい時期」に向けて、子どもが一歩ずつ成長している間に、親も小さなことから「子育て」の共同作業について、ケンカや話し合いの経験を積み重ねながら、うまくやっていく方法を学んでいる時期なのかも、と、最近の私は思っています。
イライラはそう簡単にはおさまらないでしょうが、子育てにゴールはないのですから、時には「はぁ、そうですか」でスルー、時には本気で向かい合いながら、「我が家の子育てスタイル」を少しずつ築いていって下さいね。
(まいどなニュース/BRAVA編集部)