「他の猫と交換して」毛色が白→茶と変化したために出戻った保護猫 変化は成長の証だが理解されない現実
「保護猫を飼おう」。そう思い立った時、皆さんは、どんな猫を飼いたいと思いますか。茶トラの猫がいいとかキジ白の猫がいいとか希望する人もいれば、まずは譲渡会場に行ってみたり、譲渡サイトを見て、ビビっときた猫を飼いたいという人もいるでしょう。譲渡してもらう時は、たいていトライアル期間がありますが、その間に子猫の毛色が変わってきたらどうしますか。
ルカクラさん(@sangoruka_cats)はSNSに「ルカは日々茶色くなる毛色のせいで譲渡トライアル先から『他の猫と交換して』と言われた子。一緒に暮らした時間よりも、毛色が大切な人もいるという現実。シャムミックスの毛色の変化がもっと周知されますように」とツイートしました。
このツイートを見た人からは、
「私は、おしゃれに焦げて来た~って、日々の変化を楽しんでいたのになぁ…」
「大人になってからも季節で濃淡があったりするし、本来の色がどれなのか今もよく分かっていませんが、とにかく可愛いという事実は変わりません」
「毛の色なんて関係ない!その子だから可愛いのに…」
「たとえ全く違った毛色になろうとも、日々の暮らしで情も移るし、逆にその子じゃないとだめになると思うんだけど…」
と、「変化を楽しんだ」というコメントや「唯一無二の可愛らしさに愛を感じる、そうなったら手放せない」という声が寄せられ、「いいね」は3.3万件にもなりました。
シャムミックスのルカちゃんを飼っているルカクラさんにお話を聞きました。
ーールカちゃん、保護団体に来るまではどうしていたのでしょうか。
「ルカは、兄弟と一緒に動物愛護センターに持ち込みされた子猫だったそうです。その後、私がミルクボランティアをして育てました」
ーー「交換して欲しい」と言われて戻ってきたのですね。
「そうです。白猫を希望されていたので、茶色っぽくなったのが嫌みたいでした」
ーーシャムミックスの子はみんな最初は白っぽい毛色なのですか?
「ほとんどの子がそうみたいです。体温が高い場所は白っぽく、低い場所は濃くなるので、母親の胎内の温かさが影響して、子猫時代は白いと聞いたことがあります」
ーー生後何ヶ月くらいで茶色っぽくなるのでしょうか。
「ルカの場合はが授乳期から微妙毛色の変化があり、生後7ヶ月以降に大きく変化した気がします。目は子猫時代のキトンブルーが抜けて、ブルーに見えたりブルーグレーに見えたりしています」
ーー雑種の猫の毛色が柄の変化が楽しみという人もいます。
「シャムミックスほどの変化のある猫種は少ないと思いますが、変化は成長の証でもあると思うので、楽しみな気持ちはよくわかります」
ーー外見だけでなく、その子への愛情が大事だと思いますか。
「実は、私も次にお迎えするならサビ猫とキジトラがいいと思っていましたが、ご縁に任せていたら全く違う毛色の猫たちが家族になりました。今でも好きな毛色は変わりませんが、私の中でうちの猫たちが一番大切で一番好きです。個人的には生涯変わらぬ愛情を注ぎ、最期まで猫の幸せに配慮できるなら、選ぶ理由が毛色や可愛さでも構わないと思います」
ーー外見の可愛らしさは一つの判断基準にはなるでしょうね。
「現実として見た目や人懐っこさで飼い主さんの見つかりやすさが違うのを見ると、もっといろんな個性が認められ 愛されてほしいと思います。難しいことですが…。全ての猫にずっとのおうちと温かい家族をと願っています」
ーールカちゃん、出戻ってきてすぐに思い出してくれましたか。
「猫は3日で忘れるといいますが、ルカは目が合った瞬間シェルターのケージにつかまり二本脚で立ち、私を呼ぶように鳴きました。覚えていてくれたこと、甘えてくれることに感動しました」
愛情は育つものなので、最初から深い愛を感じるというのは難しいかもしれませんが、その猫の特性をよく理解してからトライアルをスタートしたいですね。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)