ペットロスから迎えた保護猫 1日目からうれしそうに家中を駆け巡り…おこりんぼ&寂しがり屋で、今やすっかり家のアイドル
■お母さんの愛猫が亡くなって
クロちゃん(8歳・メス)は、保健所に収容されていたのだが、個人ボランティアが引き出して里親を募集した。当時、生後1ヶ月半くらいだった。
岡山県に住む萩谷さんは、2匹の猫を飼っていたのだが、2014年5月5日、萩谷さんのお母さんが主に世話をしていたペルシャ猫のペルくんが19歳でがんのため亡くなった。もう1匹チビくんという猫がいたが、娘さんにべったりだったので、萩谷さんはお母さんがペットロスになるのではないかと心配した。そして、新たに猫を迎えることにしたという。
「家族に迎えるなら保護猫がいいと思っていたのでネットで探しました。気に入った猫がいたのですが、既に里親が決まっていたので、ボランティアさんが『他の子もいるので、一度見にきてください』とおっしゃったのです」
翌日、5月6日にボランティアの家に行くと、クロちゃんだけ別のケージに入れられていた。萩谷さんは、なぜかクロちゃんのことが気になって家族として迎えることにしたそうだ。
■家中走り回って喜ぶ猫
萩谷さんは、当時、先住猫がいる場合、最初は新しい猫をしばらくケージで飼った方がいいということを知らなかった。家に帰ってすぐに子猫のクロちゃんをキャリーから出すと、嬉しそうに家中走り回ってはしゃいでいた。
「その姿は今も忘れられません。こんなに喜んでくれて、家族に迎えて良かったと思いました」
先住猫のチビくんは、クロちゃんに慣れず、ストレスで口内炎ができてしまった。かかりつけの獣医師に相談したら、「日にち薬、そのうち慣れるから」と言われた。仕方ないので猫のペースに任せることにしたが、少しでもストレス解消になればと思って猫用の音楽をかけたという。
「好きにさせていたら少しずつ仲良くなっていき、お互いグルーミングしあったり、一緒に寝たりして仲良くなりました」
クロちゃんは天邪鬼でおこりんぼだが、寂しがり屋でもある。気が向くとそばに来て甘えてくれる。萩谷さんの家は自宅兼サロンなので、お客様の膝の上で寝ることも。アイドル的存在なんだという。
「猫は家族であり、元気の源です。体がしんどい時でもこの子たちのために頑張らなきゃと思えます。落ち込んだ時や体調が悪い時はそばに寄り添ってくれるし、とても癒されます。なくてはならない存在です」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)