ポケモン蛾が自然界に!? 園児のために10年作り続けた切り折り紙が話題に 「虫はきもいのにポケモンだとかっこいい」
「自然に溶け込む蛾たち」というつぶやきとともに、ツイッターに投稿された4枚の画像が話題です。蛾といえば薄汚い茶色とグレーが混じったような羽のはずですが、ピンクや水色の蛾は擬態しているように見え、思わず見入ってしまいます。
このツイートをしたのは、きりがみパパ切り折り紙さん(@PKirigami)。「この蛾は何なのですか」と聞いてみたら、「ポケモンに出てくる蛾を切り折り紙で作ったものです」と教えてくれました。
保育士でもあるきりがみパパ切り折り紙さんは、ポケモンのキャラクターを切り折り紙で作っていて、ポケモン公式ポチャポチャアートフェス造形部門優秀賞も受賞しています。切り折り紙の魅力について語っていただきました。
ーーどれくらい切り折り紙をなさっているのですか。
「10年くらい続けています」
ーー切り折り紙とは、どのように作るものなのでしょうか。
「基本的にはフリーハンドで、のりは使わずに切って折ることで1枚の紙から即興で作ります。今回の蛾は羽と本体で分かれていますが、のりは使わずにくっつけられる構造になっています」
ーー蛾を一体作るのにどれくらい時間がかかりますか。
「種類にもよりますが、パソコンでのデータ作成から完成まで2~3時間くらいです」
ーー自然の色に溶け込んで、本物の蛾のように見えますね。
「色はパソコンソフトとプリンタを使っています。普通のコピー用紙より少し厚みのある紙で、何種類も試した上で最適の厚さを選びました。植物の色に似ているのは偶然です。散策していたらピッタリの場所を見つけました(笑)」
ーーポケモンの世界は、現実より色彩が鮮やかなのでしょうか。
「やはり現実より色彩豊かなものが多いような気がします。今回の蛾のシリーズにはいないのですが、『ビビヨン』という蝶々は20種類のカラフルな模様が存在する面白いポケモンです」
ーーなぜ普通の動物や昆虫だけでなく、ポケモンをモチーフにされているのですか。
「勤務先の保育園で園児たちに作っているのですが、ずっと動物や虫をメインに作っていました。ポケモンを本格的にモチーフにし始めたのは、コロナ禍で緊急事態宣言が出た頃です。SNSで作品投稿を始めようと思い、それにあたりテーマを考えた時に、子どもの頃大好きだったポケモンを作ってみようと考えました」
ーー切り折り紙の魅力について教えていただけますか。
「平面から立体になるということに魅力を感じます。保育園の子どもたちも目の前で作ると、魔法を見たように『すごーい!!』と驚いてくれます。ただ、『紙で再現する』ということを意識しすぎると、なんだかつまらない作品になってしまう気がします。作ろうと思うポケモンに愛着を持つように心がけています」
ーー今後、どのようなものを作ってみたいと思われますか。
「まだまだポケモンには色々な種類がいて、現在1000種類を超えています。僕が作りたいポケモンもたくさんいます。人気のあるポケモンたちはSNSでも反応もよいのですが、ややマイナーなポケモンたちにもそれぞれにファンがいるので、積極的に作っていけたらと思っています」
この投稿を見た人からは、
「これはめちゃくちゃ溶け込んでいますね!モルフォンめっちゃ良いです!」
「うおー!絶妙な溶け込み具合!美しいです!」
「モノホンの虫はきもいのにポケモンだとかっこいいの何故?」
など、国内外からたくさんの反響があり、「いいね」は3.8万件にもなりました。奥が深いポケモンの世界。きりがみパパ切り折り紙さんの今後のご活躍が楽しみです。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)