朝5時から「ごはんかニャルソック!」お喋り大好きでツッコミどころ満載で…子猫を迎えて笑うことが増え「元気になれた」
■大学の敷地内にいた子猫
こぶしちゃん(2歳・メス)は、2020年5月末、京都の大学の敷地内でずっと鳴いていたところを学生に保護された。生後2~3ヶ月で、周囲に母猫や兄弟猫は見当たらず、たった1匹でいたという。
大阪府に住むNさんの職場の上司が友人同士で保護猫のボランティア活動をしていて、学生からそこに連絡があって保護、里親を募集した。
■猫を飼えば元気になれるかも
Nさんは実家で犬や猫を飼っていたことがある。
「上司がいつも家で飼っている猫の話をするので、羨ましいなと思いながら聞いていました。一軒家に住んでいたので猫を飼える環境ではあったのですが、夫が『ペットは死んだ時悲しいから』と飼うのを反対していたのです」
2020年の春頃から新型コロナの影響で、Nさんは在宅勤務をするようになった。新型コロナが流行る少し前からNさんは体調を崩していて、精神的にも落ち込んでいた。
「上司から『猫を飼い始めたら元気になるかも。在宅だとお世話もできるし、お世話していたらしんどいことも忘れるよ』と言われました。私はもともと猫を飼いたいと思っていたので、夫を説得したら、『少しでも元気になるなら…』と許可してくれました」
■可愛い三毛猫にびっくり!
Nさんは三毛猫が好きなので、上司に「三毛猫が保護されたら教えてください」とお願いしていた。しかし、子猫がたくさん生まれる子猫ラッシュの時期になっても三毛猫は現れなかった。5月末になりあきらめかけた頃、上司から「三毛猫ちゃんが保護されたけど、3日後来れる?」と連絡があった。
「ちょうど夫も休みだったので、大阪から京都まで車で迎えに行くことになりました。その前日に子猫の写真が送られてきたのですが、とても可愛い子猫でびっくりしました。目がまん丸で三毛柄もとてもきれいでした。その子がこぶしです」
知り合いとは言っても、ちゃんと契約書を交わして譲渡してもらった。
「可愛い子猫を飼うことになりとても嬉しかったのですが、最後まで責任を持ってお世話しないと!と気が引き締まりました」
■可愛くて愉快な猫が来て、笑うことが増えた
上司からダンボールハウスを用意しておくようにと事前に言われていたので、Nさんはケージの中に設置した。こぶしちゃんは、家に来た日はずっとその中に入っていた。翌日には、ダンボールハウスの中でへそ天で寝ていて、すっかりリラックスしていた。
「トイレに成功したらケージから出してあげようと思っていたのですが、出たいと鳴くので、2日目にはケージから出しました。心配していたトイレも失敗したことはありません」
こぶしちゃんを飼ってみて、Nさんは朝が早いことに驚いた。子猫の頃、夏場は朝の4時くらいから走り回っていた。寝室の扉を閉めてみたが、引き戸なので勝手に開けることを覚えて、結局夫妻は寝不足になった。
「今も5時台に起こされます。成猫になると、『ごはんかニャルソック』、どちらかを要求するので、一旦起きて誘導されるままに付いていき、ごはんをあげたり窓を開けたりして、私は二度寝します。冬場は一緒に布団に入って私の腕枕で寝るので、私の方が早起きです」
こぶしちゃんは活発な子で、とても甘えん坊。どこにでも付いてくるのだが、夜中にトイレについてきて、気づかずに閉じ込めてしまったこともあるという。
「私たちにとってこぶしは家族です。よく喋る子で、話しかけると必ず返事をしてくれます。普通に会話している感じです。こぶしを飼い始めてから我が家に笑いが増えました。行動のひとつひとつが面白くて可愛くて、ツッコミどころ満載。夫もすっかり猫が好きになり可愛がってくれています」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)