山の車道に張り付いていた子猫を保護 シャーシャー威嚇したが、一晩でくっつき眠る甘えん坊に
■山道の車道にいた子猫
ぐりちゃん(1歳3ヶ月・メス)は、山道の車道にいた。福岡県に住む畠山さんは、キャンプに行った帰り道、夫が「反対車線に何かがいた」と言うので、引き返して確認することになった。Uターンして戻ってみると、子猫がいたという。
ピッタリと車道に張り付いていて、少しでも近づこうとするとシャーシャーと威嚇した。周辺に母猫や兄弟がいる様子もなく、山道なのに車の往来は激しかったので、畠山さんは「このままではひかれてしまう」と思い保護を決意した。
「しばらく様子を見て、バイクの大きな音に気を取られている時に後ろに回り込んで捕獲した。幸いキャンプの帰りで革手袋もあったので保護できました」
■理想の出会い
畠山さんは猫を飼ったこともなく、保護したのはいいがこれからどうしようと思った。健康かどうかも分からないので、まずはその足で動物病院に行った。
体重600gの女の子で、6週齢くらい。ごはんは子猫用のウエットフードがいいとか、数日はケージの中で様子を見るなど基本的なことを教えてもらった。
「すぐにホームセンターにダッシュして、必要な物を買い揃えました。友人の猫は、私が遊びに行くとスリスリしてくれるのですが、とても人懐っこくて可愛い猫だと思っていました。いつか出会いがあればと思っていたら、理想の形で出会ってしまったので、これは運命だと!我が家に来ていただこうという運びになったのです」
■一夜で甘えん坊の女の子になる
福岡県篠栗町で出会ったので、名前はぐりちゃんにした。家族はぐーちゃんと呼んでいる。ケージの中にダンボールハウスを入れておいたら、ぐりちゃんはその中にずっと隠れていた。
「動物病院でもシャーシャーと気の強さを発揮して、獣医さんに飛びかかって噛み付きました。ですから、先生は少し心配そうに、『慣れるのにすごく時間がかかるかもしれない。根気強く頑張れば子猫だから、多分慣れると思う・・・』とおっしゃいました。でも、あっさりその日にはファーストタッチに成功しました」
ぐりちゃんは、翌日にはごはんを食べて、排泄もした。お風呂に入ってシャンプーをして、駆虫薬を飲み、お部屋デビューをした頃には、すっかり甘えん坊になっていたという。
「遊び疲れて私にぴとっとくっついて寝る姿に、ほわっとした何とも言えない幸せな気持ちになります。今ではすっかり猫の魅力にメロメロです」
■キュンキュンしちゃう!
ぐりちゃんは夏は夜中の2時くらいになると、グルグル言いながら腕枕をねだってくる。夜中の2時なのにめちゃくちゃ可愛いと思えるそうだ。冬は布団の中で一緒に寝てくれる。
「仕事から帰ると、リビングのすりガラス越しにぐーちゃんが映っています。『にゃーん、にゃーん!』と大きな声で鳴いて、『お帰りなさい!早くこっちに来て!』とでも言っているようで、可愛くてたまりません」
畠山さんにとってぐりちゃんは、片想いなのか両想いなのか分からない、恋する相手のような存在なのだという。
「ツンデレで甘えっ子ちゃんなので、いつもキュンキュンしちゃいます。出社前に膝の上に来たら、仕事に行きたくなくなるので困ります(笑)」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)