倉庫で見つかった子猫 譲渡先の先住猫に子守され、人嫌いから甘えっ子に エステサロンの看板娘になりました
■亡くなった猫が繋いでくれた縁
ルナちゃん(生後7ヶ月・メス)は、少し長毛の黒猫。2022年5月23日に、個人ボランティアが倉庫のようなところで5匹の子猫を見つけ保護した子猫だった。母猫はTNR(捕獲し、不妊去勢手術を行い、元の場所に戻すこと)されたという。
岡山県に住む萩谷さんは、クロちゃん、かりんちゃん、パインくん、なぎさくんという4匹の猫を飼っていたが、なぎさくんを迎える時にボランティアからルナちゃんも勧められた。
「でも、その時は男の子が欲しかったのでお断りしたのです。7月15日にチビくんが21歳で老衰で亡くなり、それから数日後、ふとルナちゃんのことが気になって仲介してくれた知人に連絡したら、まだ里親が決まっていなかったのです。『これはチビくんが出会わせてくれた縁かも』と思い、家族に迎えることにしました」
■先住猫のおかげでみんなと仲良く暮らす
7月24日、知人と保護主がルナちゃんを連れてきてくれた。人が苦手だと聞いていたが、抱っこもできるし、撫でることもできた。ただ、新しい環境に慣れないようで、ごはんは食べなかった。初日はケージに入れたが、つい先日なぎさくんを迎えたばかりだったので、先住猫たちは動揺しなかったという。
翌日、ルナちゃんは落ち着いたようで、ごはんを食べた。翌々日には「ケージから出して」と、ガリガリケージを引っ掻くので、外に出した。最初はクーちゃん、かりんちゃんの女子勢がウー、シャーと威嚇していたが、大きないざこざはなくみんなと早くに仲良くなった。
「月齢が近いなぎさ君がルナちゃんと一緒に過ごしてくれたし、パインくんが2匹の親みたいに子守をしてくれたので、みんなに慣れるのも早かったのだと思います」
■大人しくて控えめな子猫
萩谷さんは娘さんとエステサロンを営んでいるが、ルナちゃんは自らお客様のそばに寄って行き、しっかり看板猫をしてくれる。
「先住猫を見て育つので、人嫌いも自然に克服できたように思います」
ルナちゃんは、なぎさくんと一緒におもちゃで遊んだり戯れあったりしている。パインくんのことが大好きで甘えに行くことも多いという。
「走り回ったり、飛んだりして遊ぶより、その場で手だけでのんびり遊べるおもちゃが好きです。大人しく控えめでマイペースで、とても癒されます」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)