空き家で親猫に放置された子猫2匹を保護 受験生&思春期の息子2人にもうれしい変化→猫写真を見せ合って家族仲良しに
■空き家で生まれた子猫たち
ハクくん(1歳・男の子)、クロくん(1歳・男の子)は、空き家で野良猫が産んだ子猫だった。親猫が出産後、面倒を見ずに姿を消したようで、だんだん子猫の声が弱ってきたことに保護活動をしているボランティアが気づいたという。
ボランティアは空き家の持ち主を探して子猫たちをレスキューする承諾を得て保護したそうだ。
■ジモティーで里親募集していた兄弟に一目惚れ
奈良県に住む大迫さんは、実家でも犬や猫を飼っていて、家に野良猫が住み着いたり、知り合いの家で飼えなくなった子を引き取ったりしていた。飼うなら保護犬か保護猫だと思っていたのだが、子供たちが成長し、ペットを飼う心の余裕ができたので探し始めたという。
「子供達が思春期になり、また受験もあったので、癒しになればと思いました」
友人から「知り合いの家で野良猫が出産したので、里親にならないか」と言われて保護に向かったが、子猫たちはやぶの中から出てこず、家主も頑張ってくれたが捕獲できなかった。そのまま子猫たちが姿を見せなくなったのであきらめたという。
「夫は子猫たちを間近で見たのに捕まえられず、子供たちもがっかりしていました。そんな時、ジモティーでハクとクロの里親を募集していることを知ったのです。家族全員一目惚れでした」
■兄弟で戯れあったり喧嘩したり賑やかな毎日
「飼うなら兄弟で」と思っていたので、大迫さんは迷うことなく応募し、2021年7月21日、2匹を迎えた。実家で猫たちは家の中と外を自由に出入りしていたが、今回は室内飼い。ただ、少し外に出してあげたい気持ちもあり、猫たちも外に出たがったので、猫用のハーネスを着けてお散歩することにした。
2匹ともやんちゃで好奇心旺盛。とても器用で、キッチンのIHコンロのスイッチを押された時には焦ったという。大迫さんはゲートをDIYで作ったり、扉の取っ手の向きを変えたりして対処しているという。
「普段何気なく置いていたものが猫にとってはおもちゃだったり、危険なものだったりするので、その都度学び、おかげで家がスッキリしてきました」
一家でグループLINEに猫専用アルバムを作って、各自撮影した写真を送って見せ合っている。2匹を迎えて家族の会話が増えたそうだ。
「何より受験でピリピリしていた長男や思春期で会話が減っていた次男の表情が柔らかくなりました。とてもいいタイミングで我が家に来てくれたと思います」
ハクくんとクロくんは性格は対照的。ハクくんは好奇心旺盛でいろんなところに行きたがり、初めて見るものにもすぐに近づく。クロくんは警戒心が強く、初めて見るおやつはすぐには食べない。人見知りで家族以外の人が来ると、猛ダッシュで逃げる。ただ、お客さんのそばに寄って行ってかまってアピールをすることもあるという。
「兄弟で戯れあったり激しく喧嘩したり、寄り添って寝たり。2匹一緒に飼うことでいろんな姿を見られて良かったと思います」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)