大阪の下町に出現!巨大猫の3Dプロジェクションマッピング ネコ社員で話題の三協精器工業、“副社長”らを映像投影
美人副社長チャトラン、常務のロイなど、社内をネコ社員が自由に闊歩することで話題の三協精器工業株式会社(大阪市東淀川区)で、12月20日から社屋の壁に3Dプロジェクションマッピングを投影している。
■「3D画面から夜の街をパトロールするニャ」
大阪市東淀川区にある三協精器工業株式会社では6~7年前、肋骨が折れて瀕死の重傷を負っていた子猫を保護し、社内で飼い始めたことがきっかけとなり、今では10匹を超える「猫社員」が自由に社内を歩きまわっている。
最初に保護された子はチャトランと名付けられて、後に副社長に就任。以下ほぼ保護された順に専務、常務、秘書など役職が与えられ、人間社員に癒しを与える職務に勤しんでいる。その姿は各種メディアでも話題になり、WEBニュースの投稿欄には「こんな会社で働きたい」という書き込みが見られた。
そんな三協精器では12月20日から、社屋の白い壁を活用して3Dプロジェクションマッピングが投影されている。
登場するのは美人副社長のチャトラン、常務のロイほか、彼女・彼らの部下たち。「3D画面から夜の街をパトロールするニャ」と意気込んでいるようだ。
使用されるプロジェクターは、錯視効果のある映像(トリックアート)を活用することで、3Dメガネをかけなくても視覚的に奥行きのある画面を投影できるLEDビジョン。これを2台使って、臨場感のある映像を映し出すという。
およそ2分半の間に、ネコ社員が登場する5つのシーンで構成されており、今にも画面から飛び出してきそうな臨場感を楽しめる。
同社がプロジェクションマッピングを始めたのは、2018年の冬から。春夏秋冬とハロウィンの5パターンのコンテンツを、シーズンごとに投影しているという。
コンテンツは、毎年新しく制作されるのだろうか。
「同じときもありますが、不定期に更新しています」(広報担当・三枝さあやさん)
また、これまでは南側の壁面に投影していたが、敷地内の設備を増設して投影しづらくなったため、今回からは阪急電車京都線に面した東側の壁面に投影されている。そして、表現手法も進化したという。
「これまでは映像が壁の外側へ広がるような表現手法だったのが、今回から、壁面の内側にもうひとつの小部屋が存在しているような錯覚をつくり出し、そこから猫の手や顔が飛び出る3D感を表現しています。近年増えてきた3D屋外広告ビジョンでよく見かける手法です」
会社の壁面に、プロジェクションマッピングを投影する目的を尋ねた。
「会社の前の通りは人通りも街灯も少なくて、やや物騒なんです。日が暮れる17時頃から深夜1時までこれだけ大きな画像を映して少しでも明るくなって、しかも1日働いて疲れて帰ってくる人の癒しにもなったらいいなということでやっています」
近所の人たちにも好評で、子供たちが「次は何をやるの?」と楽しみにしていたり、ワンカップのお酒を片手にしみじみ眺めているオジサンがいたり、あるいは通りすがりのサラリーマンの男性から不意に「ありがとう」とお礼をいわれたこともあるという。
「会社の前を走る阪急電車の車窓からも見えるはずです。一瞬で通り過ぎる間にも、大きな猫を見て疲れを癒してください」
投影時間は17:00~25:00、期間は決めていないが年が明けて1月いっぱいは投影するという。
大阪の下町で繰り広げられるプロジェクションマッピングは一見の価値がある。
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【交通アクセス】
阪急電鉄「上新庄駅」北口から出て北へ徒歩3分
※「撮影などのご依頼はお気軽にご連絡下さい。敷地内への無断立ち入りはご遠慮ください」とのこと。
(まいどなニュース特約・平藤 清刀)