ドアノブの金言「5-56を鍵穴にさすな!」  防錆潤滑スプレーを製造販売する呉工業の見解は?

防錆潤滑スプレーを鍵穴にさしてはいけないという呼びかけがSNS上で大きな注目を集めている。

「カギの調子がしごく悪かったので業者さんに修理してもらったのですが、やはりあのお言葉を連呼されていたので共有しておきます。『556は鍵穴にさすな』『556を鍵穴にさすな!』」と自身の体験を踏まえ訴えたのは風刺・ホラー漫画家の洋介犬さん(@yohsuken)。

5-56と言えば呉工業が製造する防錆潤滑スプレー。以前は鍵穴にも使用できたのだが、鍵の構造の複雑化とともに使用できない鍵が増えたことを知らずに使用してしまう人が多く、それによる不具合が後を絶たないようだ。

洋介犬さんの投稿に対しSNSユーザー達からは

「あぶねー!!年末の大掃除で使おうかと思ってた!!滅茶苦茶有益な情報ありがとうございます!!!!!」

「556ではないですが以前鍵穴にシリコンオイルを吹いてしまい鍵が取れなくなったことがありました」

「『鍵穴には556ではなくドライファストルブ!』を強く言いたいです。」

といったコメントが寄せられている。

■投稿者に聞いた

洋介犬さんにお話を聞いた。

ーー今回、鍵屋さんを呼ばれた経緯と、現場を見た鍵屋さんの様子をあらためてお聞きかせください

洋介犬:玄関の鍵がどうにも調子が悪く、元々の「回りにくい」が悪化してとうとう「9割9分回らない」「閉めようと無理をすると怪我すらしかねない」という事態になり、専門の鍵屋さんにお願いしました。鍵屋さんも「これは難物だ」と思われたらしく、作業しながら「うわ~」「どうなってんだこれ」と言われていたのが笑ってはいけないのに笑ってしまいそうになりました。

結果として、汚れの溜まりの他にどうもドア自体の施工ミスもあったようで、複合的要因がうちの鍵を難物にしていたようです。無事修理は済んだのでホッとしています。今ではヌルヌル開きます。

ーー洋介犬さんは実際に鍵穴に5-56をスプレーしていたのでしょうか?

洋介犬:かなり前から調子が悪かったこともあり、ニ度ほど使用した記憶があります。その後にネットで調べていて「クレ5-56は鍵穴に使ってはいけない」という記述にたどり着いて、「鍵穴のクスリ」という評判のいいスプレーを買って使用していました。使用したのは純粋に「滑りが良くなるだろう」という発想でしたが、認識の甘さを痛感しております。

ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。

洋介犬:やはり5-56は有名で、多くの家庭に常備されているためか「自分もやってしまっていた」という声が多かったですね。バイクの鍵穴などに使ってうちより大事になってしまったご報告も…。鍵穴への5-56は「一瞬だけは改善する」らしいのですが、かえって後に元より悪化する場合があるというのが曲者だと思います。

◇ ◇

呉工業はホームページ上で鍵穴への5-56使用について

「ディスクシリンダー錠のようなシンプルな構造の鍵には5-56 をお使いいただいて問題ありませんが、ディンプルキーと呼ばれる種類やその他の複雑な構造の鍵では油分によってホコリや汚れが鍵穴内部に堆積し、鍵が正常に作動しなくなる場合がありますのでご使用はお控えください。そのような複雑な構造の鍵穴には、速乾性でベタつかずホコリもつかない『ドライファストルブ』をおすすめします。」

と説明している。鍵穴の不具合でお困りの方は、ぜひドライファストルブを用いていただきたい。

なお今回の話題を提供してくれた洋介犬さんは現在、KADOKAWAコミックウォーカーで「JC、殺人鬼やめました」を連載中。同作は「26人もの人を殺めた女子中学生はなぜ殺人鬼を突然やめたのか」という普段知り得ない殺人心理やあるある、危険人物に対する護身術まで気になる情報盛りだくさん。来年2月23日にの単行本第1巻が、3月22日には第2巻が発売されるので、ご興味ある方は要チェックだ。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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