「カラスから救出」「ボロボロの姿で保護」「カエルや蛇を食べ繋いだ命」大切な家族になった【2022年…猫さん幸せビフォーアフター】
2022年も助けを求めた子猫や、捨てられた猫を保護し、新しい家族のもとで幸せに成長した猫さんの記事がたくさんの人に読まれました。ゴミにまみれていたり、雨に濡れてドロドロだったり、暑い夏の日に動けなくなっていた子猫たちが、多くの人に救われ、美しい猫に成長した話は心を打ちます。中でも好評だった記事を3本まとめて紹介します。
■雨の日、カラスに襲われていた子猫を救出 「あれ、こんな汚い子だったの?」いまでは唯一無二の存在に
兵庫県尼崎市在住のTさんご夫婦は1匹の子猫に出会う。その日は夕方から雨。Tさんの夫が部屋にいると、外から尋常でない猫の叫び声が聞こえてきた。慌ててベランダの窓を開け、外を見回した。Tさんの自宅はマンションの1階にあり、ベランダの真ん前でカラスにつつかれ子猫が襲われていた。
「今、俺が助けないと子猫が死んでしまう!」と、とっさに部屋を飛び出した。現場に駆けつけすぐにカラスを追い払ったそうだ。助けた子猫は手の平に乗るくらいの小さな赤ちゃん猫だった。特に目立った外傷はなかったが、目ヤニで目が塞がり開いていない状態だった。Tさんの夫はすぐに近隣の動物病院を調べ、保護した子猫を即座に連れて行った。獣医師によると、子猫は母親と逸れた、もしくは育児放棄されたとのではないか、とのことだった。
「どんな子猫かしら」と心躍らせながら帰宅したTさん。子猫と初対面したが、Tさんの淡い期待は見事に裏切られる。かわいい子猫を想像していたのに、目の前の子猫は目ヤニの影響で目が開いておらず、耳垢も多く付着していた。体は汚れており、何だか弱々しかった。「うわぁ、かわいい!」という気持ちは微塵もなく、不安と戸惑いしかなかったのを今でも覚えているという。
そんな子猫が、押し入れの中が大好きで、勝手に襖を開けて入る、お利口な猫さんに成長した。
■ボロボロの姿で保護された元野良猫の3年後…ビフォーアフターに感涙! リプには幸せつかんだ元野良猫の写真が続々
当時、飼い主さんが住んでいた実家の庭に突然現れた猫さん。一生懸命鳴いてすり寄ってきたので、誰かにお世話されたことがあったのかもしれない。ガリガリで、背中の毛もなく、膿(うみ)の臭いがすごく衰弱していた。すぐに保護したかったが、家族が反対し、なんとか一時保護してくれる所を見つけた。
人懐っこいので、元気になったら里親を募集しようと考えていたが、猫エイズステージ4で難治性口内炎もひどく、里親さんが見つかりにくいかなと思った。何より最初にすり寄ってきた猫のことが忘れられず…一時保護の方と相談し、実家を出て、猫と飼い犬のアポロたちと一緒に暮らすことにしたという。
保護して3年後、猫さんは顔も性格も穏やかになった。2.4キロだった体重が今は5.5キロに。また保護時は汚れすぎていて、茶トラ猫だと思っていたが、いつの間にか茶白猫になっていてびっくりしたという笑い話も。保護当初は、飢えの記憶からか、手からごはんをあげると手まで食べようとして手が毎回血だらけになるくらい必死でご飯を食べたり、すごい爆音の要求鳴きをしていた。でも今は手に歯が当たらないように食べれるようになりましたし、サイレントニャーもマスターした。必死にならなくてもいいお家だとわかってくれていたらうれしいと言う。
■カエルや蛇でつないだ命 保護時、子猫の目は白濁していた 今は飼い主さんの隣が大好きに 「外で生きることがこんなに過酷とは」
ある雨の夜、民家の庭でカエルを捕まえようとしていた子猫を見かけた。翌日もその子猫が気になり、家の人に声をかけ、玄関先の植え込みにごはんを置かせてもらった。「ごはんが減っていたら生きている」実際に毎日減っていたが、子猫が食べたという確証はなかった。
大雨が止んだ夜更けに様子を見に行くと、子猫が雨上がりの道路をちょこまかと走っていた。「今がチャンス!」そう思って追いかけ、水路の横でうずくまっていた子猫を気合いで手掴みにした。子猫は全力で暴れ、噛んだり引っ掻いたりしたが、激痛に耐え手を離さなかった。車に積んであった紙袋に入れて、動物病院に直行。片目が白濁した子猫は生後2ヶ月くらいだった。
保護当時、子猫はガリガリに痩せていて、カエルや蛇を食べることによって寄生するマンソン裂頭条虫がお腹にいた。目にもケガをしていた。傷は塞がっていたが、どんなに痛かっただろうと思うと胸がいっぱいになった。「この子を飼うまでは、外で子猫を見かけても『可愛い』と思うだけでした。確かに可愛いのですが、お外にいる子は可愛いだけではないのだと気づきました。この子は目をケガして、ガリガリに痩せていました。それでも痛みに耐えながら生きるためにカエルを捕まえようとしていたんです。命を繋ぐため必死だった。この子は外で生きることがどんなに過酷なことか私に教えてくれました」
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