世界は優しさでできている 人との出会いとドラマ 心に響く物語【2022年…ちょっといいお話】
ロシアがウクライナ侵略(2月)、安倍元首相銃撃(7月)といった暴力的なニュースがあった2022年。でも心を軽くしてくれる、じんわり胸の内を温めてくれる、そんなニュースもたくさんあった1年でした。世の中、悪いことばかりじゃないですよね、きっと。まいどなニュースで人気になったほっこり記事を厳選してお届けします。
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■マクドナルドで隣同士…見ず知らずの高齢男性と1歳男児の交流に「きゅうううぅーん」「泣いてしまった」
マクドナルドで偶然、隣同士になった高齢男性と1歳の男の子。男の子の母親がエピソードを漫画にして公開すると、「ほっこりした」「2人ともかわいい」「ノーベル平和賞」「癒された」など大きな反響を呼びました。
グラフィックデザイナーやイラストレーターとして働くササミ(@sasami_sm)さんが、1歳の息子さんと2人でマクドナルドに行きました。隣の席は高齢男性とそのお孫さん。ササミさんの息子さんは2人が気になって仕方がなく、手を振ったり、ポテトを差し出したり。高齢男性は嫌な顔せず、終始ほほえみを浮かべていました。
食事を終えたササミさん親子が席を立とうとすると、高齢男性は息子さんに向かって「坊や」と声を掛けました。「さっきはありがとうね。はいどうぞ」。
■駅で降りようとした女の子。「スカートに血が」そっと教えて服を買った女性に3カ月越しのお礼
Twitterユーザー「しらゆきちゃん」さん(@lovenomaho)は、「同じ駅から電車に乗った女の子。駅に着いて立ったらスカートに赤いシミが。とっさに背中にくっ付くように隠して一緒に降りたの。経血が…って教えたら着替えがないと泣き出して。急いで駅ビルでスカートを買って渡したの。後日、お礼にとなんと3ヶ月もの間、私に会うまでずっと持ち歩いてたそうです」と投稿しました。
公開した写真には、女の子からお礼に贈られたというヘアアクセサリーが写っています。投稿には5万近いいいねがつき、「素敵な心配り」「感動しました」「とっさの行動がステキです」「女の子の感謝の思いに胸が熱くなりました」などの声が上がりました。投稿者さんに話を聞きました。
■「的外れな質問かもしれませんが」 クワガタ研究の大学院生に臆せず質問した小学生 12年後、研究者の卵に
「的外れな質問かもしれませんが…」。12年前の北海道・札幌、クワガタムシの研究について話す北海道大学の大学院生に、昆虫好きの男子小学生は臆せず疑問をぶつけました。そして2022年9月、東京都内でおこなわれた動物学会にて、少年は大学院生として研究の発表をしました。その会場にはあのクワガタムシの研究者が聴講していました。「会っていなければ研究者を目指していたかどうか…それぐらい影響を受けました」と研究者の卵は話します。歳月を経て重なる2人の軌跡、ロマンだなあ。
静岡大学理学部の後藤寛貴・助教(進化発生学、昆虫学)が、市民向け講演でクワガタが大好きな小学生と出会い、成長した彼の研究発表を聞く側になったことを感慨深くツイート。「先生のトークで研究者を志したのですね」「ロマンを感じます」とユーザーがコメント。「佐伯貴弘と内藤雄太みたいな話です」とプロ野球イイ話に例える人もいます。
■就活でへこんだ帰りの新幹線 ビールをおごってくれたおっちゃんの正体にSNSが感動
その学生は就職活動の面接がうまくいかずへこんでいました。京都に帰る夜の新幹線、隣に座ったおっちゃんが「飲む?」と彼にビールをおごってくれました。会話が始まり、話し込むうち、気持ちが少し楽に。下車の間際、おっちゃんは名刺を渡し、「アサヒビールをよろしく」と立ち去っていきました。あの時の営業マンさん、あの学生さん、ビールは御社一筋ですよ!
ツイッターユーザーの特盛(@5_SPOT)さんが投稿した学生時代のエピソードが話題です。仕事への誇りを感じさせる大人の振る舞い、人と人がかかわる不思議…。「本当に自社製品が好きで、誇りに思ってないとできないよね」「自分が就活生ってこともあり、めちゃくちゃ心に響いた」「下戸にも響くええ話」といった声が上がっています。特盛さんに当時の記憶を紐解いてもらいました。