「会社員が明日仕事を辞めると、半数超が10ヶ月以内に“詰む”」「老後資金2000万円貯められる人の割合は」【2022年…お金にまつわる調査】
コロナ禍に追い打ちをかけるように、ウクライナ侵攻による混乱が招いた物価高によって、私たちの暮らしは厳しさを増しています。また、イーロン・マスク氏のTwitter買収に端を発したTwitter社での大量解雇のニュースなどもあり、「お金」や「暮らしの安定」について関心が高まった1年でもありました。この1年紹介してきた調査結果などを振り返ります。
■会社員が明日仕事を辞めると…「10ヶ月以内に“詰む”」半数以上 「生々しい」「いざという時の計算って大事」
全国の扶養家族がいない21~60歳の会社員の男女385人に、「会社員が明日仕事をやめたら何ヶ月で経済的に立ち行かなくなるか」を調査したところ、会社員の半数以上が「10ヶ月以内に経済的に立ち行かなくなる」ということが分かったそうです。
ネット上に公開した診断サイト『明日仕事やめたらいつ詰む?診断』の回答をまとめたものです。全国の会社員に「明日仕事を辞めた場合、退職金などを含めた貯金から生活費や税金、社会保険料を払いながら生活した場合に何ヶ月で貯金が底をつくか」を診断してもらったところ、「当月中」(11%)、「1~3ケ月」(22%)、「4~6ケ月」(12%)、「7~10ケ月」(9%)、「11~12ケ月」(6%)、「13~24ケ月」(17%)、「25~36ケ月」(11%)、「37ケ月~」(13%)という結果になり、51.2%の人が「10ヶ月以内に経済的に立ち行かなくなる」ことが分かったそうです。なお、全体の平均としては貯蓄が多い層が引っ張る形で「25.9ヶ月」でした。
■「FIRE」した1019人に聞いた「リタイア時の総資産」 4人に1人が「5000万円以上」の一方で…「2000万円未満」が約4割
「早期リタイア」「アーリーリタイア」は今までの日本ではあまり馴染みのない考え方でしたが、経済的自立と早期リタイアを指す「FIRE」という考え方が広まったことに合わせて、特に若い世代から注目を集めているといいます。全国の早期リタイアをした男女1019人に「リタイア時の総資産」を聞いたところ、約4割の人が「2000万円未満」と回答しました。「5000万円以上」と回答した人は26.0%で、調査した会社は「潤沢な資産を持つ方は上位を占めておらず、平均的な貯蓄額でリタイアを決めた方が多いことが分かります」と説明しています。
■主婦・主夫層の66%「年収150万円以内に収めようとしている」 配偶者控除「見直したほうがよい」も約6割
男女共同参画白書や岸田首相の発言で注目された「配偶者控除」について、全国の主婦・主夫層655人に聞いたところ、約6割の人が「見直したほうがよい」と回答しました。その一方で今年(2022年)の収入に上限を設けて働く予定かどうかを聞くと、「150万円以内(配偶者特別控除枠内)」に収めるという人が約6割だったそうです。
詳細は「年収103万円以内(配偶者控除や夫の家族手当支給枠内)」に収めるという人が最も多く38.3%でした。また、「103万円以内」「130万円以内や月収8万8千円(社会保険の扶養枠内)」(20.3%)も含む、「150万円以内(配偶者特別控除枠内)」に収めようとしている人の割合は66.2%だったそうです。
■老後資金…満65歳までに「2000万円」貯められる人は3割ほど 「生活するのに精一杯で到底無理」「年金が少なすぎる」
2019年に金融庁が試算した「老後30年間で約2000万円が不足する」とする報告書が注目された、いわゆる「老後2000万円問題」。これをきっかけに、老後のためのお金を用意できるか不安に駆られる人が増えましたが、実際に老後資金をこれだけ用意できる人はどれいくらいいるのでしょうか。全国の18~71歳の男女に聞いたところ、満65歳時の預金額見込みについて「2000万円以上」と答えたのは約3割にとどまりました。
詳細は「2000万円以上」(31.6%)、「1000~1200万円」(19.4%)、「500~750万円」(13.4%)、「1500~2000万円」(11.6%)と続き、現時点では「65歳までに2000万円を貯めるのは困難」と見込んでいる人が多いこと窺えたといいます。
■課長のお小遣いはいくらぐらい? 月額平均は「5.7万円」、飲み会で部下におごる1回当りの平均額は「5077円」
課長のみなさんのお小遣いや部下との飲み会でつかう金額はいくらぐらいなのでしょうか。全国の従業員数300人以上の企業に勤める20~69歳の課長職の男女1000人に調査をしたところ、課長のお小遣い額の月額平均は「5.7万円」であることが分かりました。
詳細は「5万円」(25.8%)、「3万円」(24.3%)、「10万円~19万円」(14.7%)などが上位を占め、平均は「5.7万円」という結果になったそうです。
また、部下に飲食代をおごる際の金額の平均は1回あたり「5077円」だったそうです。