「タブレットは1日30分」「寝るのは9時」とか決めていても…子どもに「約束」を守らせるのは大騒ぎ ついつい「ま、いっか」と放置していませんか
5歳くらいから、ちょっとしたことで「お約束よ」という場面ありますよね。例えば「出したオモチャは終わったら片付ける」「脱いだ服はカゴにいれる」といったようなことです。小学生にもなると、約束もかなり具体的になって「学童では必ず宿題をやること」「やり切れなかった宿題は帰宅したらすぐにママに見せること」…といった風になったりします。
しかし、いざこういった約束を子どもに守らせるのは至難の技。家事に追われる合間に様子を見ると、小学生の子どもは「のほほ~ん」とテレビ見たりしていて、宿題のことなんてどこ吹く風状態。5歳の息子は帰宅した途端にオモチャ出し放題で、「1個だしたら、1個片付ける!!!」と叫んでも「は~い!」と返事だけでミニカーをぶんぶん振り回している。
…そうなんです。約束を守ってほしいと伝えるのも叱るのも、体力・労力が必要だし、そもそもそんなことができる時間がありません。だからついつい放置状態になってしまう。我が家でよくある風景なのですが、他のご家庭ではどうなのでしょうか。
■「今日はもうしょうがない」例外が習慣になる罠
▽ずるずるになってしまった
今、年長です。リビングには1個しかオモチャは持ってこないという約束、タブレットは30分だけ、という約束、どちらも今やなし崩し。私が持ち帰った仕事の邪魔をして欲しくない時はついついタブレットをやり放題。それで別の日には「30分たったじゃない!」と怒鳴りつけると「昨日はずーっとやってても怒らなかった」なんて言い返してくるんで、こちらも「むむむ」って感じ。結局、今日はしょうがない、という例外を1回でもやれば、ずるずるって感じになってしまう。(Nさん/子ども6歳)
▽「あとちょっとだけ」
保育園児です。たまの週末、夫がいない時に子どもの友達を呼んでいます。その時に「5時まで、その時間になったらママがお迎えにくるから、4時半からお片付けね」と話し、遊びに来たお友達の前でも話します。が、しかーし!ついつい、お迎えにきたママとそのまま話し込んでしまったり、夫が遅いとわかっていたら「じゃ、ピザでもとって食べてく?」なんて盛り上がったりして、そうしたら、毎回同じことができると思ったらしい。
「帰らないで!」「まだ遊ぶ!」と大騒ぎからの最後は大泣き。例外的な時は「今日はパパも遅いし、特別。次は普通に帰るお約束だよ」と、前倒しで“特例”だということをよくよく念押ししないとダメですね。でもって、あんまり大泣きされると、面倒くさくなって「じゃ、あと30分だけね」「あとちょっとだけよ」とか、そんな感じで今ではいつも約束時間を大幅に過ぎてから解散という流れに。(Aさん/子ども5歳)
■約束を破っても痛くもかゆくもないらしい…
▽帰宅直後からの説教はキツイ…
学童が終わってから、帰宅したらランドセルを片付け明日の準備、オヤツを食べ、宿題をやったら公園に行ってもよい、という約束をしました。最初のうちは守っていましたが、次第にランドセルはしまっても時間割をやってない、とか、友達と約束している時間になっちゃったから宿題を途中でやめて出ていった、とか、ちょこちょこと約束破りをし出して。
いくら言っても、帰宅時間に私はいないので、直接怒鳴るわけにもいかない。仕事から帰宅して、エンエンと説教するのもホント疲れる。それで、そのうちこっちも「ま、お風呂出てから宿題やるならいっか」とか、そんな感じで、今ではほとんど全てをすっ飛ばし、オヤツからの宿題ちょびっと、からの外遊びがパターン化してしまいました。(Kさん/子ども10歳)
▽わかったよ~はわかってない!
下の娘は9時に寝る約束です。で、食事後に年の離れた上の子の勉強(中学受験予定)を見ているのですが、この時間にうるさいと大変なので動画やお気に入りのDVDを見せています。ところが気付くと9時過ぎていたりで、アラームを8時45分にセットし、鳴ったら「歯磨き・就寝」としたのですが、アラーム鳴っても「あー、うんうん」「あとちょっと」なんだかんだと言い、こっちも上の子の勉強を中断したくないのでついつい放置。
なんとかベッドに追い込んでも、まぁ保育園で昼寝もしているせいか、ぐずぐずしていて結局、寝るのは10時すぎ。つまり上の子と一緒です。夫と一緒に週末に「約束は守るものだよ」と話したり、何度か「いい加減にしなさい!」と怒鳴ったりもしたけど、柳に風。
っていうか、その場は「ごめんなさい」とか「うんうん、わかった」だけど、あんまり効果なし。昼寝している分も考えれば、睡眠時間はぎりぎりセーフかしらとか、どっかで自分でも思っちゃってて、それでなんとなく、最初の約束はあってないもの、になってしまいました。(Nさん/子ども 5歳・12歳)
■なにしろ自分が守れないという現実
▽口達者な娘に負けた…
ゲームをやる時間は30分と言うと、子どもが1時間!と頑張る。言い争いになったら「ママだって、スマホでゲームずっとしてるじゃん!」「それは週末だけでしょ!」「じゃ、私も土曜と日曜はずーっとやる」「違う!ママは働いているの!あんたはまだ勉強するのが仕事なの!」とこんな具合でもうグッタリ。小学校も高学年になると一人前の口をきくし、こっちがイライラしていると「ママさ~、ストレスってやつ?」なんて言うので、いや、あんたがストレスの原因なんだけど!と大人げなく言い返しそうになってしまいました。子どもの前でやるのはやめようと寝てからスマホやってたら、翌朝「遅くまでママやってるよね、音したもん」「怒ってばかりでイライラしてんなら、早く寝たら、ゲームとかやってないでさ」って。もう、やれやれ、って感じです。(Fさん/子ども11歳)
■約束を守る大切さを教えていきたい
子どもとのお約束、何歳になっても皆さん「きちんと守らせる」ことに苦労していますね。ちなみにきっちり守らせているママもいましたが、
「絶対に例外を作らない」
と言っていました。でも、普段の生活では「思わぬことだらけ」で「思ったとおりにいかないことばかり」なのが現実。信念曲げずに「ダメといったらダメ」を押し通すには、守らせる側・つまりママやパパにもパワーが必要なんですよ。このパワーを維持し続けるのが至難の業。ついつい「ま、いっか」となってしまう人も多いのでは…。
それぞれに家庭のルールがあるでしょうが、守らせるやり方も家庭ごとに違います。厳しく罰則を作って実行する方法もあれば、なし崩しでも「とにかく最低限のルールさえ守っていればいい」という考えも。
ここで紹介した体験談は、どちらかといえば微笑ましいけれど、例えばお友達と遊ぶ約束をすっぽかした、とか、勝手に親のスマホでゲームをしてはいけないのに隠れてやったとか「それは絶対にダメでしょう」という約束を守らなかった時には、やはり親としてきっちり対応したいところです。
怒鳴りつけて守らせたとしても、「怒られるのがイヤだから約束を守る」では、本当の意味で、約束を守ることの大切さは伝わらないのかもしれません。約束を果たすことが信頼を得ることにつながることを、子どもの年齢に応じて話しておくことも必要かなと思います。
(まいどなニュース/BRAVA編集部)