ニコニコ動画で女性がライブ配信（ニコニコ生放送）中、父親が乱入した動画が話題を呼んでいます。にさい（@002PSY）さんがユーザーから「ブス」などと誹謗中傷（ひぼうちゅうしょう）を受け、涙しているのに気づいた父親が「誰だ（うちの娘を）泣かしてるのは！」「俺が仕返ししてやる」と悪口コメントに応酬しました。

お父さんが「（娘は）ブスじゃないからね！」「まだこれからの女だからね」などと言い返すうち、ユーザーからエールの投げ銭が届き、お父さんが投げ銭のお礼に体を張ったギャグを披露しました。意外すぎる展開に娘は笑顔を取り戻し、アンチだったユーザーたちも爆笑。殺伐とした生放送が一転して平和な世界になりました。Twitter上で紹介された切り抜き動画が400万回以上再生された、ニコ生で起きた奇跡について、にさいさんに聞きました。

■「ブス」「きつい」中傷コメントに傷付いて

ーーにさいさんが生配信中に涙を流した理由を教えてください。

「他の可愛い女性配信者と比べられて、『ブス』『きつい』『つまらない』『飽きた』などのコメントにより自分の中の劣等感を刺激され、泣いちゃいました」

ーーパパが生配信に乱入したのは、「ご飯は？」と にさいさんを呼びに来たのがきっかけでした。

「私が遅い時間までご飯を食べていなかったので、心配して部屋を見に来たんだと思います。また普段の会話の中で『こんなコメントをされた』と話す事もあったので、（生配信で中傷されていたことを）知っていたと思います」

■「ブスじゃないからね！」

にさいさんは心無いコメントに傷付き、「人生、嫌なことしかない…！」「もうヤダァ…」とこみ上げる涙をぬぐっていました。乱入したパパに涙の理由を問われ、「泣かされたー！みんなに…」と にさいさんはつらい心情を吐露しました。

娘の涙を見たパパは「俺が泣かしてやるよ。仕返ししてやる」と立ち上がり、辛辣（しんらつ）なコメントをするユーザーに対して、「誰だ泣かしてるのは！うちの娘を」「なんで？」「ブスじゃないからね！」と顔は見せずに声で言い返しました。

娘から「ブスとか、もうオワコンとか言ってくる」と聞いたパパは、「オワコンって何？」と戸惑いながらも、「まだこれからの女だからね。終わってないからね！」「ダメだぞコラー！どうしてそんなこと言うんだー」「うちの娘泣かしたらダメじゃないかー」と呼びかけました。

パパの必死の訴えに、アンチたちも「ごめんなさい」「さーせんww」「パパおもろいわ」と矛を収め、「泣かさないで！」という呼びかけに「はーい」と応じました。

■パパ、胸に手を当て「カップカップ」

すると、お父さんの奮闘をたたえ、あるユーザーから投げ銭でアイスクリームのカップの画像が贈られました。

パパは投げ銭に応えようと、自身の胸に両手を当て、「カップカップ」と渾身のギャグを披露。これにはアンチ勢も「パパwwww」「かっぷかっぷ」「腹www」と爆笑コメントが広がり、さらなる投げ銭を呼び込んで、生配信の雰囲気は一気に和みました。

ーーパパが「これからの女だよ」とにさいさんをフォローした時、どう思いましたか？

「適当なこと言ってるなぁと思いました（笑）」

ーー体を張ったギャグも披露してくれました。

「正直、恥ずかしかったです」

ーー一方で、感謝の念もあったのですね。

「誹謗中傷で傷ついていた気持ちを、笑いに変えてまぎらわせてくれたので感謝です」

また、パパのニコ生乱入は予想外の好影響をもたらしました。

「投げ銭が3万ポイントほど増えました。生配信のコメントも3000件ほど一気に増え、生放送のリアルタイムランキングが8位から1位になりました。

次の日、（星屑JET（@hkz_jet）さんが編集した）切り抜き動画が滝沢ガレソ（@takigare3）さんに取り上げられ、Twitterのフォロワーが1200人以上増えました」

■キャラが濃すぎるパパのコメントは…

にさいさんが「恥ずかしいのであまり出てきてほしくない」と話していたキャラが濃すぎるパパ。反響をどう受け止めているのでしょう。

ーー配信後、パパとどんな話をしましたか。

「『投げ銭は来たか？』と言われました」

ーーニコ生乱入による反響について、パパのコメントをうかがってもいいですか？

パパ「いくらかお金にならないの？」

パパとしては、反響がどれくらいお金になったかが気になるようでした。

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とはいえ、パパの「泣かさないで！」「もっと可愛がってあげてよ、みんな」「おれ怒るよ、ほんとにー」という娘を思う訴えはアンチの心も打ったようで、「パパ好き」「逸材現るw」「かっけぇ」とおおむね好評を博していました。

にさいさんは、滝川ガレソさんにTwitterで紹介された動画がバズったことを記念し、「ガレソに載ったｗｗｗｗ」「パパに安価で寿司ご馳走する！【ガレソ記念】」と題して生配信を行っていました。

（まいどなニュース・伊藤 大介）