2本脚になったけど…高いところからだってジャンプ! 排水溝で発見された子猫、大変な治療を乗り越え成長
にゃんちゅーくん(推定1歳4カ月・オス)は、排水溝の中でうずくまっていた。2021年10月11日、大阪府に住むKさんが愛犬の散歩中に発見した。
「その日は夜から雨予報だったので心配になり、一旦愛犬を自宅に戻してから現場に戻り、子猫がまだいるようなら保護しようと思いました」
来た道を戻ると子猫はまだいた。右前脚は骨がちぎれて皮一枚で繋がった状態で、後ろ脚は根元付近から先がなかった。すぐに動物病院に連れて行くと、そのまま入院することになった。10月17日に断脚手術をしたが、後ろ脚の化膿がひどく、翌日縫ったところを開放して自然治癒するのを待つことになった。にゃんちゅーくんは、10月27日まで傷を保護するため保護服を着て、おむつ生活をした。
■誕生日に保護したのも何かの縁
Kさんはにゃんちゅーくんを保護する時、家族として迎えると決めていた。
「保護した日は、私の誕生日でもあり、ご縁があったのかなとも思いました」
家ににゃんちゅーくんが来ると、先住犬が舐めたり一緒に寄り添ったりした。にゃんちゅーくんは、安心して一緒に寝ていたという。
傷が治るまで保護服を着てオムツをしていたので分からなかったが、オムツを取るとにゃんチューくんは犬の寝床やもふもふした布団やブランケット、クッションなどあちらこちらで粗相をした。今は好きそうな布団などは収納するようにしたので、粗相をすることはないそうだ。
「粗相はともかく、脚が片側2本しかないので、高いところから飛び降りた時に転がってしまうと心配になります」
■二本脚だけど普通に生活できる
にゃんちゅーくんは寂しがり屋で甘えん坊。かまってほしくて仕方がないようだ。よく鳴いて、しょっちゅうゴロゴロと喉を鳴らしている。
「どこへ行くにもついてきますがあきらめも割と早くて、私が相手をしないと愛犬の小雪にくっついています」
獣医師には、歩行器や義足がないと歩けないかもしれないと言われていた。しかし、にゃんちゅーくんは二本脚で生活できている。
「他の猫ちゃんと同じように普通の生活ができて嬉しい限りです」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)