親子で保護された野良猫 人慣れした子猫につられ、母猫も心開く おもちゃやキャットタワーを自慢する甘えん坊に
■野良の母猫が庭で出産
はっちゃん(推定6~7歳・メス)ときゅうちゃん(1歳7ヶ月・メス)は野良の親子。2021年3月、保護主の家の庭ではっちゃんが出産し、親子一緒に保護された。子猫は2匹いたという。
大阪府に住む永井さんは実家で猫を飼っていた。実家を出てもずっと猫を飼いたいと思っていて、結婚して戸建てを購入した時、すぐに譲渡サイトで猫を探し始めた。2021年4月頃、譲渡サイトではっちゃんときゅうちゃんを見つけてすぐに応募。面会を経て5月15日に家族として迎えたという。
■親子で譲渡
きゅうちゃんには弟がいたが、その子は保護主さんが引き取った。
「保護主さんは本当は全員引き取りたかったのですが、先住猫が1匹いて、お家の契約上あと1匹しか飼えなかったそうです。メス×メスの方が上手くやれるだろうと、はっちゃんときゅうちゃんをペアで迎えてくれる人を探していました。でも、子猫だけ引き取りたいという人が多く、我が家でお迎えできることになりました」
きゅうちゃんは生まれてからずっと人に育てられたので、人を全く怖がらず、家にもすぐに馴染んだ。初日から膝の上で寝たり、遊んだりした。野良だったはっちゃんは警戒心が強く、しばらく物陰に隠れて出てこなかった。ただ、もともと地域の人に可愛がられていたので、人間が嫌いというわけではなく、シャーシャー威嚇することはなかった。
■一緒に迎えて良かった
きゅうちゃんの教育ははっちゃんがしてくれた。そして、きゅうちゃんが人に懐いていたので、はっちゃんもそれに釣られて数週間で心を開いてくれた。きゅうちゃんは永井さんとはっちゃんに甘やかされて育ったのでとてもわがままで自分が大好き。注目されたい猫で、お客さんが来るとおもちゃをくわえて見せびらかしたり後を付いて回ったりして、自分のキャットタワーやベッドを自慢する。
一度、はっちゃんがニャーニャー騒いでいたことがあった。お腹が空いたのかと思っておやつをあげたが、完食してもまた騒ぎ出した。何かおかしいと思ってついていくと、知らない間にきゅうちゃんがクローゼットに忍び込んでいて、それに気づかずに閉じ込めてしまっていたことが分かった。「中にいたのは30分くらいできゅうちゃんはケロッとしていたのですが、その後扉を閉めるときは必ず確認するようにしています」
永井さんは、2匹を迎えて特に悩んだことはないという。
「保護主さん宅で使っていた猫砂をもらってきてうちの猫砂と混ぜたら、初めからトイレに成功しました。賢い子たちで助かりました。2匹一緒にお迎えして本当に良かったです」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)