カラスに襲われ3本足になった子猫 「私と同じ位置にほくろがあるから」と娘ちゃんに選んでもらい、新しい家族と運命の出会い!
「カラスに襲われ3本脚になったみこちゃん! ずっとの家族が決まりました!」
神社の敷地内でカラスに襲われているところを保護されたみこちゃん。当時生後40日ほどの子猫で瀕死の状態でしたが、断脚や目などの大きな手術を経て奇跡の生還を遂げた3本脚の猫ちゃんです。
そんなつらい思いをしてきたみこちゃんに里親さんが決まったことを、看病をしたボランティアグループ「プロテクト♡あにまる」の代表高村友佳さんがインスタグラム(@protect.animal.yuka)で報告。「良かったねー!」「本当に嬉しい」「幸せになってね」などと、たくさんの喜びの声が寄せられています。
大きな幸せをつかんだみこちゃん(9カ月)。保護されてから里親さんが決まるまでのことを、高村さんに聞きました。
■瀕死の子猫、断脚の手術後に一時呼吸停止 ボランティアが必死の看病
--みこちゃんが神社でカラスに襲われたところを保護したのは。
「神社の巫女(みこ)さんが助けてくれたんです。瀕死の状態だったので、当会で引き取りました」
--みこちゃんのお名前は、保護してくれた巫女さんから?
「はい、助けてくれた『みこ』さんに由来します。当時、やせ細っていて、500グラム以上あっていいはずの体重は340グラムしかなくて…耳も目も全四肢けがをしており、特に後脚はひどく、右は骨が見えるようなけがで、左は壊死してミイラ状態でペラペラでした」
--まさに瀕死の状態…左後脚や目などの大きな手術をしたそうですね。
「そうです。敗血症なる可能性を考えて腐っている左脚の大腿骨(だいたいこつ)を切断する手術を行いました。さらに生後6カ月ごろはに避妊手術とともに目の癒着した瞬膜をはがして切除する手術をしました」
--断脚の手術後に一時生死をさまよったとか…。
「手術後すぐに呼吸停止してしまって…人工呼吸器をつけて呼び掛け続けて自発呼吸し始めてくれました。ただ覚醒後の3日間、意識はもうろうとして反応もなかったのですが、点滴をし続けたところ、1週間ぐらいかけて、やっとご飯を食べられるようになりました」
■譲渡会にデビューで運命の出会いが…「娘さんとほくろの位置が一緒!」
--2度の手術を乗り越えて、今年デビューした譲渡会でみこちゃんに運命の出会いが訪れたと。
「1月9日に開催した譲渡会です。口の上の模様が、娘さんのホクロの位置と一緒でした。お父さんとお母さんとじっくり話をしながらいろんな子がいる中で、娘さんにどの子がいい?と聞くと、『私と同じ位置にほくろがあるから。みこちゃんがいい』と答えてくれて。足がないのは気にならないかなど、お母さんが娘さんに聞いてくれましたが、大丈夫だと。3本脚のことをハンディがあるから、かわいそうだからと選んでくれたわけではなく、気にしていないことが逆にうれしかったです」
--そんな娘さんたちの家族となったみこちゃん。どんな猫ちゃん?
「人が大好きなめちゃくちゃ甘えたで、明るい子です。子猫の時はみんなの遊ぶスピードについていけなくて、寂しそうにしていたことがありましたが、どんどん速く走れるようになって、みんなとも仲良くできる優しい子でした。今は家にも家族にも慣れて幸せに過ごしており、一人っ子の娘さんとは姉妹のように大の仲良しです!」
--今の幸せがあるのは、瀕死のみこちゃんを助けてくれた巫女さんのおかげですね。
「みこちゃんのように野良猫は過酷な環境で生きています。見て見ぬふりをするのではなく、助けが必要な命に出会った時に、手を差し伸べる勇気、優しさをたくさんの人に持ってほしいですね」
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)