数年前の液体ハミガキや洗口液…まだ使える? →「使用期限」の表示がない理由をメーカーに聞いた 化粧品や石けんも

 自宅の日用品ストッカーの隅から未開封のマウスウォッシュが出てきました。だいぶ前に購入したもの。存在をすっかり忘れていました。使用期限はいつまでだろう。日付を探すと本体の底に「20220216」。2022年2月16日? もしかして期限が過ぎてる!? あわててメーカーのサイトを見ると底の数字は製造年月日だということが分かり、ひとまずホッ。では使用期限は? メーカーに聞きました。

■花王「少なくとも3年間は品質を保つように設計」

 オーラルケア製品のブランド「クリアクリーン」や「ピュオーラ」などを展開する花王(本社、東京都中央区)に、液体ハミガキや洗口液の本体に使用期限が見当たらない理由を聞きました。

 「国内では、医薬品医療機器法(旧薬事法)に則り化粧品等の薬事対象品は、品質保証が3年を切る場合には使用期限を表示する必要があります。3年を超えて品質が保証できる場合には表示する必要はありません。花王の薬事対象品は3年以上の品質保証をしているので、使用期限の記載をしていません」(同社担当者)

 同社では公式サイト内の製品Q&Aでもくわしい説明を掲載しており、「花王の液体ハミガキや洗口液は、高温や直射日光、および湿度が高い場所、温度変化が激しい場所を避けて保管していただければ、製造から少なくとも3年間は品質を保つように設計されています。3年を過ぎても直ちに使用できなくなるわけではありません」。

 ただし、保管方法や開封後の扱いには注意が必要なようです。

 「保管状態が悪いと、開封前でも品質が低下する場合がありますので、中身の状態やにおいなどがおかしいと感じたら、使用しないでください。開封した製品は、なるべく早めに使い切ってください。開封してから時間がたつと、品質が低下するおそれがあります。中身の状態やにおいなどがおかしいと感じたら、使用しないでください」(同社サイトより引用)

 筆者の自宅から出てきた商品は2022年2月製造だったため、少なくとも2025年2月までは品質が保証されていることが分かりました。

■他社も「問題ないように製造…開封後は早めの使用を」

 他メーカーのQ&Aページでも各社ほぼ共通の回答でした。

 「未開封で普通の部屋などに置いてあったものは、3年あまりたっても有効性や安全性はほとんど変化せず、実使用にあたって問題はありません。ただし、キャップを一度開けたものは長期間放置すると香りや味が少し変わることもありますので、開封後はなるべく早めにご使用ください」(アース製薬)、「製造から3年間経過しても有効性、安全性はもちろん、使用感上も問題がないように設計されております」(ライオン)、「通常の保存条件下で未開封の状態であれば、製造から3年程度経過しても有効性、安全性、使用感において問題ないように製造しています」(サンスター)など。

 ジョンソン・エンド・ジョンソンコンシューマー カンパニーでは「店頭などに並ぶ製品には常に新しい製品をお届けしております」とさらに一歩踏み込んだ説明もありました。

     ◇

 同様の理由から、化粧品やせっけんなどでも消費期限が書かれていない商品があります。いずれも常識的な環境で保管し、購入したことを覚えているうちに使い切りたいーーと筆者自身、肝に銘じました。

(まいどなニュース・金井 かおる)

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