ふらりと玄関に現れた子猫 保護した人は猫アレルギー 掲示板への書き込みが運命の出会いを招いた
■この子がいい!
エマちゃん(1歳・メス)は、2021年9月末、Yさん宅の玄関に現れた。生後1カ月半くらいだった。その地域の人はみんな昔から住んでいて知り合いばかりなのだが、誰もが「子猫のことは知らない」と言った。近所で大規模な草刈りが行われたので、おそらくそこから出てきたのではないかと思われた。全く出ていく様子がないので、Yさんはとりあえず段ボールに入れて玄関に置いたという。
熊本県に住む松田さんは、大の猫好き。夫も猫好きで、「結婚したら猫を飼おう」と話していた。保護猫カフェに通ったり、飼い主を募集しているツイートを見たりしていたが、なかなか猫を決められずにいた。
「でも、掲示板でエマを見た時はビビッときて、『この子がいい!』と、すぐに夫にも見せました。保護主のYさんは猫アレルギーで、できるだけ早く引き取り手を探すために保護猫掲示板に書き込んでいたそうです」
■憧れの猫との暮らし
掲示板を見た2日後、9月26日に、松田さん宅にエマちゃんを連れてきてもらった。キャリーから出すと、エマちゃんは部屋中くまなく探検した。トイレは上手にできたが、少し下痢気味だったという。
「獣医さんに『風邪をひいたらいけないので、お風呂に入れないように』と言われていたので、頬擦りしたい気持ちをこらえました。獣医さんによると8月15日くらいに生まれたそうなので、私と同じ8月14日生まれにしました」
すっかり松田家になれたエマちゃん。IKEAのネズミのぬいぐるみが大好きで、おもちゃ入れからくわえて持ってきて『遊ぼう』と言う。甘えん坊で、松田さんに腕枕をしてもらうのを楽しみにしているそうだ。
「よく私の膝の上で仰向けになって寝るのですが、両手で作業をしていると、手でちょいちょいとして『腕枕』と要求してきます。おかげで片手で作業するスキルが上がったかもしれません(笑)」
念願の猫との暮らしを楽しむ松田さん。唯一の悩みは爪切りだという。寝ぼけている時を狙って切るが、すぐに気づいてしまうので1本ずつしか切れない。
エマちゃんを画面越しに見た時はダントツでときめいたというが、そのときめきは今でもずっと続いている。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)