店員「レジ袋どうなさいますか?」客「大丈夫です」→いるのかい?いらないのかい?どっちなんだい? 悪徳商法では言っちゃダメ!

 「大丈夫です」ーー街なかにあふれる「大丈夫です」という返事。イエスなのかい?ノーなのかい?どっちなんだい?と迷うことはありませんか。

 コールセンターに勤務する「三千院」さんもそんな一人。3月7日の午後、ドラッグストアで買い物中に偶然、「大丈夫です」を使う買い物客に遭遇しました。

 店員さん「レジ袋はどうなさいますか?」

 客「大丈夫です」

 「要るか要らないかの問いに『大丈夫です』って言ってる人をはじめて見た やっぱりこんな人いるんですね」(三千院さんツイッターより)

 この出来事を自身のツイッターに投稿すると、ユーザーからは「『大丈夫です』ものすごく多いです」「大丈夫です、要らないですと言ってる」「手を振るジェスチャーをしながら大丈夫ですと言います」「要らないと判断する」「店員さんから『袋大丈夫ですか?』と聞かれたことがあります」「日本語って難しい」など、さまざまな声が寄せられました。

■「要るのか、要らないのか、分からない」

 三千院さんに話を聞きました。

──投稿したきっかけは。

「以前からフォロワーさん達の中で、会計時の袋やポイントカードの要る、要らないに対して、お客さんから『大丈夫です』と返答があることに『納得がいかない』『要るのか要らないのか分からない』という話がありました。今回初めてその現場を目撃したので投稿してみました」

──何と答えたら伝わりやすい?

「『大丈夫です』ではなく、袋が要らないなら『袋は要らないです』と伝えるべきだし、袋が必要であればサイズと枚数を指定した上で伝えるべきだと思っています」

「ただ、フォロワーさんによると『要るに決まってるでしょ』とか『袋なしでどうやって持って帰れって言うのよ』などと言われた人もいるみたいです。店員さんに対してなぜそこまで攻撃的になれるんだろうって思います」

 三千院さんは自身が勤めるコールセンターでも、利用者から「大丈夫です」と返答され困る場面はあるそうです。「そんな時はうまく伝わらなかったんだなと思い、(質問の仕方を変えて)もう少しかみ砕いて伝えるようにしています」(三千院さん)

     ◇

 「大丈夫です」を頻繁に使う人に訳を聞くと、「『いりません』だと強過ぎて、きつく聞こえてしまうから」と印象を気にしている様子でした。しかし、相手を混乱させるより、はっきりと意思表示する方が本当の思いやりなのかもしれません。

■「大丈夫です」が命取りになることも

 「大丈夫です」は場面によってはあいまいな意思表示となり、命取りになることもあります。

 悪徳商法や特殊詐欺の断り方として、「大丈夫です」「結構です」「いいです」はNGとされています。理由は、業者側に契約の同意を得たと都合のいい解釈をされる危険性があるため。

 鳥取県智頭警察署は「特殊詐欺防止通信 名義貸しを求める詐欺」(平成30年11月)の中で、具体的な答え方をアドバイスしています。

 「『いいです』『結構です』『大丈夫です』等のあいまいな返事は、『やってもいいです』『やってもらって結構です』『やっても大丈夫です』というように肯定の意味にもとれることから、『お断りします』『いいえ駄目です』など誤解が生じない返事を心掛ける(詐欺グループは故意に逆の意味に解釈するため)」

 他にも「『結構です』『いいです』というあいまいな断り方はいけません。『いりません』『必要ありません』『お断りします』と毅然とした態度できっぱり断りましょう」(東京都大田区)、「中途半端な言葉(「いいです。」「結構です。」)や態度はキケンです。「要りません。」「契約しせん。」とハッキリ、キッパリ断りましょう」(愛媛県)など、多くの自治体が消費者啓発ページで注意喚起しています。

(まいどなニュース・金井 かおる)

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