小4のころ夢中で描いた空想鉄道世界にSNSが絶賛→美大生になった本人も驚き「保管してくれた両親に感謝」
現役美大生で絵本作家やイラストレーターとしても活躍中の「こた」さん(@kota_draw)の自宅から、幼少期に描いた作品が大量に見つかりました。こたさんが小学4年生のときに趣味で描き溜めた架空の鉄道路線図や駅舎のデザイン画。駅の住所や利用者数のデータ、さらには時刻表まで作る熱の入れようです。こたさんはご両親に対し「大切に作品を保管してくれてとても感謝しています」と感慨深げ。夢中で描いていたという当時の思い出を聞きました。
■両親は「一日中描いていても止めなかった」
──鉄道に興味を持ったのは何歳から。
「2~3歳くらいの頃で、その頃に描いた鉄道の絵も残っています。家の近くに線路があったので、近くで電車を見せて貰っていたのも好きになった要因のひとつだと思います」
──架空の路線図や駅舎デザインを描き始めたきっかけは。
「小学3年生のとき、休み時間に自由帳に空想の地図を描き始めたのがきっかけです。小学3年生になると社会科の授業が始まり、もともと鉄道が好きだった自分は主に地理分野にのめり込むようになりました。学校で配られる地図帳を見ているうちに、自分で空想の地図を描きたくなり、休み時間は自由帳にひたすら空想の地図を描いていました。それが発展して家でも空想地図や空想路線図、駅舎や時刻表などを趣味で制作するようになりました」
──当時の記憶はありますか。
「いい意味で両親は自分が空想地図や空想路線図を描いていることに全く無関心でした。一日中描いていても止めなかったし、描いている内容に関して口出しをすることもありませんでした。そのおかげでのびのびと自分の世界に入り込んで好き勝手に妄想を膨らませることが出来ました。無関心とは言っても、ちゃんと大切に作品を保管していてくれたし、画用紙も買ってくれていたのでとても感謝しています」
■「すばらしい」「熱量がすごい!」SNSで絶賛
こたさんは大量の作品を発見した当日、自身のツイッターに「小学4年生のときに趣味で描いていた狂気的なものが出てきました..誰にも見せたことない趣味、初公開です」と複数の写真とともに投稿。ユーザーからは「すばらしい」「天性ですね」「熱量がすごい!」など、驚きの声が広がりました。
今回見つかった作品群は3月21日から開催する初の個展「こた展~現役美大生絵本作家が描く空想の世界~」で展示予定です。東京・恵比寿「弘重ギャラリー」。予約不要、入場無料。3月26日まで。
「当時は『人に見せてほめられたい』という理由で描いていた訳ではなく、ただ単に趣味として描いていただけです。空想路線図の駅舎を人に見せて感想をもらうことが初めてなので新鮮な気分です。ぜひ現物を見に来てください」(こたさん)
▽こた…多摩美術大学グラフィックデザイン学科在籍。著書は「わくわく科学ずかん 古生代水族館」(大泉書店)、「たべもののまち ABCity」(小学館集英社プロダクション)。ツイッター(@kota_draw)
(まいどなニュース・金井 かおる)