「動物を単に笑いの対象に、許されない」 動物園水族館協会が声明、スッキリのペンギン池落下騒動受け

日本テレビ系朝の情報番組「スッキリ」で、動物園でのテレビ中継中にタレントがペンギンの池に落ちる危険な行為があったことを受け、公益社団法人日本動物園水族館協会は27日、公式ホームページに声明を掲載した。

24日の番組内で、那須どうぶつ王国(栃木県)から中継を実施。オードリー春日俊彰さん(44)がペンギンにえさをやる場面があった。スタジオのMC加藤浩次さん(53)が再三「春日、足元気を付けろ」と”フリ”をした後、春日さんはわざとペンギンの池に2回落下。ペンギンにけがはなかったが、園側は厳重に抗議し、27日の放送で加藤さんが謝罪する事態となった。

 これを受け同協会は、ホームページに27日付で声明を掲載。同協会がメディアの取材に協力するのは「広く人々に動物たちや命の大切さを知り学んでいただき、さらに生物多様性や地球環境の保全にも関心を向けていただくことを望んでいるから」とした。その上で「今回の番組内容は、そのような目的に合致したものとはとても思えません。動物園の動物に対する安全面や衛生面への配慮が欠落しており、現在、日動水が積極的に取り組んでいるアニマルウエルフェア(動物福祉)にも反していると感じられるからです」と厳しく指摘した。

 声明には「笑いやバラエティーは人間社会にとって必要なものでしょう。しかし、動物に対する敬いの気持ちを忘れて単に笑いの対象とするような行為は日動水として認められないものです」「上述した動物への多様な配慮がなされていない番組制作に積極的な協力を行う意思は、これまでも今後も日動水ならびに日動水加盟園館にありません」と厳しい言葉が並んだ。

(まいどなニュース・小森 有喜)

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