海洋プラスチックごみをおしゃれアイテムに 11歳少女が始めたアクセサリー作り 聖学院高海洋ゼミの活動に感銘受け
海洋プラスチックゴミで作ったアクセサリーがSNS上で大きな注目を集めている。
「娘の活動、海洋プラスチックゴミで作るアクセサリーが着々とたまっている。いずれ販売して、お金は寄付と製作費にすると計画しているらしい。」と件のアクセサリーを紹介したのはあるる工作会社さん(@mghnsos)。
1970年代から劇的に増加し、いまや世界規模で自然環境や生態系に深刻な被害をもたらしている海洋プラスチック。まさかそんなものを用いたとは思えないカラフルでお洒落なアクセサリーと、そこに込められた熱い思いに対し、SNSユーザー達からは
「いい出来栄えです 一つ欲しいですね なんて素敵な娘さんでしょうか 行動力とセンスがピカイチですね」
「カラフルでかわいいです!売上を寄付という、娘さんの志も素敵です。購入したいので、販売の際は是非告知をお願いします」
「この子たち1つ1つが海の中を旅して来たんだなぁと思うと、たまらないですね」
などの声が寄せられている。
■投稿者さんに聞いた
あるる工作会社さんとお嬢さんにお話を聞いた。
あるる工作所さんのお嬢さんは生き物、植物と工作、読書が大好きな11歳。特にアリと好蟻性昆虫に興味があり、家ではアリをはじめ色々な生き物を飼っているそうだ。
ーーお嬢さんが海洋プラスチックゴミでアクセサリーを作り始めた経緯をお聞かせください。
あるる工作会社:聖学院高等学校(東京都北区)の海洋ゼミの生徒のみなさんが、マイクロプラスチックをアクセサリーにして環境問題を啓蒙する活動をしていることを知り、元々生き物好きもあってSDGsやエコ問題に興味があった娘が、自分も何かしたいと始めました。
お嬢さん:最初に浜辺にどのくらいマイクロプラスチックがあるのか見に行きました。浜辺を見たら、マイクロプラスチックもいっぱいあったけど、マイクロプラスチック予備軍の海洋プラスチックゴミもたくさんありました。まずは海洋プラスチックゴミを減らさないとマイクロプラスチックは無くせないと思いました。
リデュース(抑制)が一番大事だけど、なぜマイクロプラスチックや海洋プラスチックが問題なのかを、たくさんの人に知ってもらうことも必要だから、聖学院のお兄さんたちのようにアクセサリー作りでの啓蒙活動に挑戦してみることにしました。プラスチックゴミを減らしたいのにレジンを使うことが嫌だったけど、アクセサリーなら捨てる人はきっと少ないと思うから、レジンを使ったアクセサリーを作ることにしました。
ーーあるる工作会社さんはお嬢さんのアクセサリーづくりについてどう思っておられますか?
あるる工作会社:やりたいと思ったことをすぐ行動に移せるパワーがステキだなと思います。宿題も同じスピードが欲しいですが…(笑)。次々にいろいろなアイデアを思いついてリストアップしているので、今後の娘の活動がどうなっていくのか楽しみです。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
お嬢さん:「すてきなアクセサリー!」ってたくさんの人が言ってくれてとてもうれしいです。でも人間が捨てたプラスチックゴミがこの中のひとかけらだから複雑です。でも結果としてやってみて良かったと思います。1人だとできることは少ないけど、同じ気持ちの人が増えていけば仲間になって、できることが増えるかもしれないと気付きました。これから聖学院高等学校の海洋ゼミのお兄さんたちと小学生で、海洋プラスチックゴミの啓蒙活動がんばります。アクセサリーを販売して、売上は寄付しようと思っています。
あるる工作会社:聖学院の先生方や海洋ゼミの生徒のみなさんにも娘の活動をご報告する機会があり、感謝と応援の言葉をいただきました。より若い世代に活動の輪が広がっていることで、生徒のみなさんのモチベーションアップにもつながっているとうかがい、うれしく思っています。
◇ ◇
今後、海洋プラスチックゴミを用いたアクセサリーの販売情報はあるる工作会社さんのTwitterアカウントや聖学院海洋ゼミ・マイクロプラスチックアクセサリーInstagramアカウント「microplastic_accessories_」(@microplastic_accessories_)で発表される見通し。この活動を通し、多くの人が問題への関心を持ってくれるよう願いたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)